デビュー3日目に初勝利
美人競艇選手として呼び声の高い平山智加選手。ただし、美しいだけではありません。やまと学校での訓練中も成績優秀で、卒業記念レースでは2着にはいった選手です。そして、デビュー戦では敗れたものの、2日後に初勝利を挙げ、新人とは思えない華々しいスタートを切りました。関係者からもその新人離れしたレースセンスは、10年、20年に一人の逸材と言われ、注目されたのです。
しかし、そんな平山選手は、やまと学校を受験するまで競艇を観たこともなく、ルールは勿論、どんな競技か全く知らなかったという珍しい経歴の持ち主です。きっかけは競艇好きだった祖父の熱心な勧めで競艇養成所を受験しましたが、1回目は2次試験で不合格、ただ、2度目の試験では見事合格しました。
公式プロフィール
平山智加(ひらやまちか、本名福田智加)、1985年7月13日香川県丸亀市生まれの35歳。香川県の私立英明高等学校卒業。高校時代はバスケットボールで3回全国大会に出場。登録番号4387。身長157センチ、45キロ、血液型O型。98期、A1級。香川支部所属。夫は同じ競艇選手で、師匠でもある福田雅一選手。二人の子供がいるママさんレーサーです。同じ支部の平高奈菜選手とはライバル関係。弟子には中村桃佳選手がいます。同世代のスポーツ選手と言うとプロゴルフの宮里藍選手、横峯さくら選手などがいますから、女子としてはベテランの部類です。
デビュー2年目に初優勝
デビューは2006年5月19日、丸亀競艇場の一般戦で5着でしたが、同じ節で初勝利を挙げる快挙を演じています。その後は2007年11月8日の宮島競艇場・女子リーグ戦競走で初優出。2008年2月10日の丸亀競艇場・四国地区選手権競走第1レースでG1初勝利。2008年5月25日の丸亀競艇場・一般戦で初優勝を果たしました。
平成21年度の最優秀新人
2008年9月18日には住之江競艇場・G3女子リーグ第8戦で優勝(準パーフェクト優勝)。2009年2月26日の児島競艇場・一般戦(オール女子戦)で優勝(3日目後半から6連勝)。2010年1月15日には平成21年度の最優秀新人に女子選手としては初めて選出されました。
2013年の賞金女王
2010年4月25日の丸亀競艇場・G3女子リーグ第2戦では完全優勝(11連勝)。通算6度目の優勝で自身初のパーフェクトを達成しました。2011年5月25日の尼崎競艇場・笹川賞競走でSG初勝利。2013年1月17日の尼崎競艇場・近松賞・開設60周年記念競走で初のG1タイトルを獲得。2013年12月15日の芦屋競艇場で開催された第2回賞金女王決定戦で初のPG1制覇、賞金女王に輝きました(2013年獲得賞金51,714,000円)。2014年8月26日の若松競艇場・ボートレースメモリアルでは自身初のSG準優進出を果たしました。
二度の出産からレースに復帰
そして、2017年1月30日の戸田競艇場・戸田プリムローズ開設60周年記念を最後に産休に入り、同年9月に男児を出産します。2018年3月21日の丸亀競艇場・一般競走から復帰。2018年4月19日の下関競艇場・オール女子戦で優勝し、女子王座決定戦の優先出場権を獲得しますが再び産休に入り、同年12月に女児を出産。2019年5月24日の丸亀競艇場・一般競走からレースに復帰し、その年は3度優勝、2020年も既に4回の優勝を飾っています。彼女の魅力はイン逃げばかりでなく、厳しい攻めで2マークや2周目からの逆転もある自在のレースです。
夫であり師匠でもある福田雅一選手
ご主人は同支部の先輩でもあり、師匠でもある福田雅一選手(登録番号3543、1968年10月10日生まれ、69期、A2級)で、平山智加選手とは16歳差です。夫でありながら「常に向上心を持ち、自分のことだけでなく、後輩のことを考えてアドバイスを送る姿勢が立派で、見習うことが多い尊敬できる先輩です」と評価しています。
その一方で福田選手は家に帰れば優しい二児のパパで、平山選手も家では妻と母の二つの顔があります。そんな二人には、「自分の出来ることや気づいたことは進んでやる」と言うルールがあり、それを結婚以来守っていると言います。
家族がいるから頑張れる
そして、平山選手が現役を続けるのには家族がとても大きな力になっているようです。当初は賞金女王にもなっているので、結婚して恥ずかしいレースは出来ないという思いもあったようですが、子供が出来てからはトップレーサーとしての責任を感じながら、今までの実績に恥じない様な成績を残し、一日でも長く「現役」を続けたいと思いに変わってきたと言います。平山選手も日々グレートマザーに近づいているようです。
かつて、平山選手は2016年11月22日から開催されるG2レディースチャレンジカップに出場が決まっていましたが、11月6日からびわこ競艇場で開催された一般戦の初日に転覆して怪我をしてしまい、公傷によりG2レディースチャレンジカップを欠場という悔しい過去があります。まだ、子供の出来る前の出来事ですが、今彼女には応援してくれる大事な家族がいます。そして、それは彼女の宝物でもあります。私もファンの一人として、これからの彼女の活躍に期待したと思います。子供や家族のためにも頑張ってほしいです。