こちらの記事では、2022年6月~7月開催の狙い目レース・注目選手についてご紹介していきます。

あくまでも個人の予想ではありますが、初心者の方も、玄人の方も、予想の際に参考にして頂ければ嬉しいです!
第32回グランドチャンピオン(SG・からつ競艇場・2022/6/21~26)池田浩二選手!
からつ競艇場は所属選手が少なく、「地元」と呼べる選手は多くはいません。その数少ない選手の中に、現在、最強SGレーサーである峰竜太選手がいます。
なので、峰選手が出場していれば大本命となる開催でした。しかし、峰選手は4カ月間の出場停止処分中であり、地元のグラチャンなのに出場できなくなってしまいました。
そのため、からつ競艇場で2022/6/21から開催される第32回グランドチャンピオンは、混戦模様を呈してきています。
峰選手が不在となると、がぜん注目を浴びるのは、先日の尼崎競艇場で行なわれた第57回ボートレースクラシックで予選をトップ通過し、女性レーサーとして始めてSG優勝、現時点で賞金ランキング№1である遠藤エミ選手。
並みいる男性SGレーサーの中で予選トップ通過というのもスゴイですが、優勝戦で落ち着いてイン逃げを決めた度胸は本物と言って良いでしょう。もし、遠藤選手がグラチャンも優勝し、SG2連覇となれば、2022年は遠藤旋風が巻き起こるかもしれません。
しかし、そんなに簡単にSG連覇など出来るでしょうか。他のSG常連レーサーも黙ってはいないでしょう。まして峰選手がいないのですから「絶好のチャンス」です。ここで優勝賞金3,300万円を獲得すれば、一躍、賞金ランキング1位も十分に狙える選手ばかりなのですから・・・
からつ競艇場は、イン逃げの一着率が50%と比較的低目です。その原因は、向かい風が多いからと言われています(一般に、追い風はイン有利、向かい風はまくり有利)。
そして、2号艇・3号艇の一着率が全国平均よりも高く、前づけがしやすい競艇場として知られています。つまり、「選手の腕がものを言う」競艇場なのです。
そうなると、全国勝率が高い選手が狙い目となります。出場選手の中で、全国勝率の高い選手をみると、池田浩二選手の8.29、毒島誠選手の8.13などが目につきます。
しかし、毒島選手は「夜型人間」で、SG優勝歴7回のうち、なんと6回がナイター。別名、「ナイターキング」の異名をもつくらいです。からつ競艇場はモーニング開催も行っている朝型の競艇場なので、やや毒島選手には苦手かもしれません。
となると、池田選手に注目せざるを得ません。池田選手は現在、賞金ランキング37位ですが、ここで優勝すればトップ3に入ってきます。
池田選手は、7月のオーシャンカップと11月の競艇王チャレンジカップを取れば、SG全制覇という偉業を達成します。池田選手はまだ44歳であり、決して諦めていないでしょう。7月のオーシャンカップを見据えて、「ここは確実に勝つ」という気合で走るのは間違いありません。
峰選手抜きのからつ競艇場ならではの、絶好の狙い目です!
ほぼオール女子戦・西部ボートレース記者クラブ杯(一般・福岡競艇場・2022/6/2~7)日高逸子選手!
次に、福岡競艇場で2022/6/2から開催されるほぼオール女子戦・西部ボートレース記者クラブ杯。
ここでは、女子トップレーサー・日高逸子選手が本格調子に戻ってきた気配につき、絶好の狙い目となりそうです。
日高選手は、現在は勝率5.57・2連対率34.9%と決して高くないのですが、これは2021年5月~10月の成績です。この時期、日高選手は病院で要手術と言われたのですが、既に斡旋が決まっていたため、入院を延長しての出場でした。その後、手術が成功し、摘出した肉腫も良性と判明。やっと安心してレースに打ち込めるようになったとのことです。
とはいえ、2020年のフライング3本による長期欠場、入院・リハビリによるブランクの影響は小さくはありませんでした。一方、前回の芦屋競艇場のビーナスシリーズでは、3342151312という成績で、レース勘を取り戻しつつあるようにみえます。普通のB1選手であれば、実力で勝率5.57ですが、日高選手はリハビリで勝率5.57なのです。
そして、福岡競艇場は非常にクセの強い競艇場として有名ですが、日高選手はそのクセを知り尽くしています。なにしろ、地元選手であり、練習場なのですから。
そろそろ、得意技の弾丸まくりが炸裂しそうな雰囲気満々です。日高選手の得意コースは、意外なことに5コースです。まくり屋といえば4コースのカドが普通ですが、日高選手は5コース発進が最も平均スタートが早く、勝率も高いということを覚えておいて下さい!
もちろんイン側もOKなのですが、恐らく低配当です。であれば、日高選手の5コースに注目しましょう。きっと絶好の狙い目となるでしょう。
オーシャンカップ(SG・尼崎競艇場・2022/7/19~24)遠藤エミ選手!
次に、尼崎競艇場で2022/7/19から開催されるオーシャンカップを取り上げます。
上述の通り、峰竜太選手は4カ月間の出場停止処分を受けたため、SGへの復帰は2023年8月以降となります。ですので、このオーシャンカップも峰選手抜きの開催です。
開催場の尼崎競艇場は天候の影響を受けない穏やかな競艇場として有名ですが、淡水の競艇場でもあります。海水の競艇場は浮力が強いので体重差・モーター差が出にくいですが、淡水の競艇場は浮力が弱く、船体に対する水の抵抗力が強くなります。その分、体重差・モーター差が大きく出てしまうのです。

モーター性能については、SGに出て来る選手ならば相応の整備力を持っているので、日が経つにつれて性能差はなくなっていきます。しかし、体重差だけは簡単には解消できません。いくら「体重調整」のルールがあるとはいえ、やはり「元々の体重が軽い」方が圧倒的に有利なのです。
そこで注目するのが、遠藤エミ選手。一般的なA1級男子レーサーの体重は55kg前後ですが、遠藤選手は46kg。つまり10kg近く違うのです。この違いは非常に大きく、ターンからの立ち上がり・直線の伸びともに、段違いの差が出てしまうのです!
しかし、SGともなると、体重差だけでは勝てず、やはり「腕がモノをいう」部分も大きいです。女子選手はなかなか勝てておらず、遠藤選手にとって、このオーシャンカップは試金石となるでしょう。SG初優勝した先日の第57回ボートレースクラシックも尼崎競艇場でした。前回の初優勝がラッキーだったのか、それとも実力だったのか、このレースで分かることでしょう。
そして、それを最も意識しているのは、遠藤選手本人でしょう。恐らく「前回の優勝がラッキーだったとは絶対に言わせない!」と思っているはずです。本来なら池田浩二選手を押したいところですが、この一戦、遠藤選手に注目し、狙い目とする最大の理由は、そのモチベーションの高さにあります。
太閤賞競走開設66周年記念(G1・住之江競艇場・2022/6/5-10)松井繁選手!
今度は、2022/6/5からの太閤賞競走開設66周年記念を取り上げます。言わずと知れた「絶対王者」松井繁選手にとって、絶対に負けられない、地元・住之江での開催になります。
住之江競艇場は「競艇のメッカ」として知られ、売上も大きい競艇場ですが、選手の間では「乗りにくい競艇場」として知られています。というのも、淡水で浮力が無く、かつ「水面が硬い」と称されるほど他の競艇場より難しい水面だからです。一方、天候不良に悩まされること無く、通年、同じ状況が続く競艇場でもあります。

また、ナイター開催が多いことから、他のナイターを開催していない競艇場所属の選手にとっては「乗りにくい」ようで、圧倒的に地元有利ということでも知られています。
既に、生涯獲得賞金でダントツの№1の松井繁選手ですが、まだ52歳です。これがSGであれば「やむを得ない」という見方もできるのですが、これはG1競走で、他の選手の実力もSGよりは劣ります。
絶対王者にとって「格下のレースでは絶対に負けない」ことも重要です。ここで負ける訳にはいきません!
恐らく、松井選手の圧倒的勝利が見られるのではないでしょうか。これほど安心して狙える注目選手は滅多にいないように思われます。
オールレディース mimika賞(G3・丸亀競艇場・2022/6/11-16)平高奈菜選手!
最後に、2022/6/11から丸亀競艇場で開催されるオールレディース mimika賞を取り上げます。
このオールレディース戦、46人が斡旋されているのですが、A級選手は12人の一方、B2級の選手が11人もいます。
メンバーを見ると、女子レーサーの最高峰、クイーンズクライマックスの優勝経験があるA1の平高奈菜選手と、田口節子選手の一騎打ちで、A1の香川素子選手がどこまで食い込んでくるか・・・ということになると思われます。
ですが、実は、平高奈菜選手は丸亀競艇場が練習場です。相手となる田口節子選手は岡山支部ですので、丸亀競艇場の経験値は高くないと思われます。
競艇場はどこでも「それなりのクセ」というものがありますが、丸亀競艇場のクセは相当に強いです。実況を聞いていると「潮の満ち引き」「海水面の高さ」など、他の競艇場ではまず聞かれない言葉がよく出てきます。
海水面なので「潮の満ち引き」があり、水面の高さが変わります。満潮時は水面が高く、うねりが出るのでアウトからのまくりは出来ません。うねりに乗ったら転覆してしまうからです。つまりイン有利です。逆に、干潮時は水面が低く、うねりもないので、まくりが可能になります。
また、ナイター開催の場合、日が落ちると急激に気温が下がるので、エンジン出力が上り助走距離の短いイン有利になります。逆に、ナイター開催でも、日のあるうちは気温が高いのでエンジン出力が出にくく、イン不利になります。
クセの強い競艇場ほど、地元有利という訳です。丸亀競艇場を走る平高奈菜選手は、絶好の狙い目だと言えます。