競艇は野外で行われるため、天候が水面のコンディションに与える影響を受けやすい競技です。
天気についても、いつも晴れとは限らず、雨の日もあれば、雪の日もあります。
この記事では、雨や雪の日のレースを予想する際に、どのようなポイントに注意すべきかについてご紹介します。
なお、あまりに天候が悪い場合には、主催者側からレース中止などの措置が取られることがあります。
競艇選手にとって嫌な天候とは
競艇選手にとって嫌な天候は、最悪なのは雪、その次に雨のようです。
雪がよく降る地域には、競艇場は設置されていません。全国に24ヶ所ある競艇場の中で、最も北に位置するのは桐生競艇場ですが、それより北には無いのは「雪が降る可能性があるから」です!
それでは、なぜ雨や雪が困るのでしょうか。
競艇選手はレースの時にヘルメットをしており、レース中は前のシールドを降ろしています。
なので、雨や雪が降ると、雨粒や雪がシールドに付いてしまい前が見えにくくなってしまうのです。
スタート体制に入ったら、片手はハンドル、片手はエンジンレバーを握るので、選手の両手はふさがっています。そのため、シールドについた雨粒や雪を払いのけることもできません。
「競艇選手はレース中、前を走る艇の水しぶきを常に浴びながら走っているので、慣れているのでは?」と思われるかもしれませんが、それはレース中の話。
通常は、ピットを離れてスタートを切るまで、視界はクリアに見えています。しかし、雨や雪が降っていると、スタート時に頼りとなる大時計が見えにくくなってしまいます。
よって、選手に雨や雪の日は嫌がられるわけですが、そんなレースの日には、どのようなポイントに気を付けて予想を立てれば良いのでしょうか。
雨や雪の日のレース予想のポイント
以下では、雨や雪の日には、どういった要素を考慮してレース予想を立てれば良いかについて、3点ほどポイントを挙げてみたいと思います!
選手の経験値
当然ながら、ベテラン選手ほど「これまで悪天候のレースで走った経験が豊富」です。
そのため、雨や雪の日に行われるレースでは、いくら実力があっても「雨や雪の日はあまり走ったことがない」という経験が浅い選手は、それだけで大きなハンデを背負うことになります。場合によっては、実力が全く発揮できないこともあり得ます。
よく「悪天候の日は荒れる展開が多い」と言われますが、これは若手など経験が浅い選手の視界不良に対する不慣れという側面があります。
大時計の見やすさ
競艇のフライング式スタートは、大時計がちゃんと見えていることが大前提です。
上で書いた通り、雨や雪の日は暗く、それだけでも大時計が見にくいのに、例えば土砂降りの雨では視界そのものが極端に悪くなることがあります。
そうなると、「より大時計が見やすい位置」からスタートを切る方が有利です。ダッシュ勢とイン勢では、大時計までの距離が10m以上も違い、見えやすさも大きな差が出てきます。
つまり、「ダッシュ勢は圧倒的に不利」になります。
しかも、スタートはダッシュ勢が先に走り始める必要があります。大時計がよく見えない状況で走り始めるには相当な経験値が必要になります。
ピットを離れ、コース取りをして艇を後ろに引いた時の大時計の状態をよく見ておき、それから身体に染みついた経験値で走り始めるしかありません。
こういうケースでは、選手はフライングだけはなんとしても避けたいという心理が働くため、どうしても「抑え気味」のスタートになってしまいがちです。
この点でも、「見えづらいとはいえ、いくらかは見えている」イン勢の方が有利、ということになりますね。
モーターに及ぼす影響
雨の日は湿度が高くなります。そうなると、大気中に水分が多く含まれるため、モーターの燃焼に必要な酸素の密度が低くなってしまいます。
すると、モーターの燃焼効率が悪くなってしまうので、「雨の日はいつもよりモーターが吹かない」ことになります。
「全員が同じ状況になるので、あまり差は無いのでは?」と思われるかもしれませんが、以下のように考えて頂けると分かりやすいと思います。
- 超抜モーター → 高勝率モーター
- 高勝率モーター → 中堅モーター
- 中堅モーター → 低勝率モーター
- 低勝率モーター → ワーストモーター
つまり、なんとかなりそうなのは高勝率モーターまでで、中堅モーター以下は厳しいということになります。
まとめ
以上を総合すると、雨や雪の日のレースでは、イン勢のベテランで、高勝率以上のモーターを引いている選手が狙い目となります。
なお、競艇の解説者が、「雨の日は2号艇・3号艇が来るという経験則があるんですよね」とコメントしていることがあります。
なぜ1号艇ではなく、2号艇・3号艇なのかというところですが、一つ考えられるのは助走距離の差です。モーターの吹けの悪い状況では、数mの助走距離の差も、結果的に大きな差となってしまうのかもしれませんね。
いずれにせよ、「雨や雪の日は、晴れの日とは少し違った視点を持つ必要がある」ということは覚えておいて損はありません。
雨や雪の日は、荒れるレースも多く、当たれば高配当を狙うこともできます。予想サイトの無料予想なども上手く活用しましょう!