この記事では、競艇界のトップレーサーの1人である毒島誠(ぶすじま・まこと)選手について取り上げます。
これまでSGレースを8回も制覇している超実力派の毒島選手。これまでの戦歴や素顔にじっくり迫っていきます!
毒島誠選手について
毒島選手は1984年1月生まれ、出身は群馬県桐生市。群馬支部に所属し、登録期は92期、登録番号は4238号です。
小さい頃はサッカーや体操をしており、特にサッカーでは選抜チームに選ばれて優秀賞を獲得するなど、運動神経はもともと良かったようです。
自宅近くに桐生競艇場があり、たまに連れて行かれることがあったものの、特に競艇には興味がなかったという毒島選手ですが・・・
桐生工業高校に在学中のある日、友達の叔父さんの家へ遊びに行くことになりました。
そこで、「君は体型的に競艇選手に向いている!」と言われたとか(毒島選手の身長は162センチ)。
その叔父さんという人が、実は現役ボートレーサーの柴田光選手(68期、群馬支部)だったのです!
この一言が、毒島選手が競艇選手を目指すきっかけになりました。高校卒業後に競艇学校を受験、合格を果たします。
好成績を残して卒業し、2003年5月に桐生競艇場でデビューしました。
デビュー10年目に迎えた転機
デビューから2か月後に初勝利、そこから3年後の2006年9月の一般戦で初優勝を飾った毒島選手。
そこから3年と少し経った2010年1月、G1を初制覇しました(第24回新鋭王座決定戦)。
しかしながら、2012年くらいまでの毒島選手は、G1優勝が1回、G2優勝が1回、G3優勝が4回と、あまり目立った存在ではありませんでした。
転機が訪れたのは、デビュー10周年となる2013年のこと。
9月に開催されたモーターボート記念競走(ボートレースメモリアル)で、ついにSG初優勝。
それからの3年間はG1を5回優勝し、さらに2017年末からはSGを含めてグレードレースを怒涛のように勝ちまくります!
積み上げたSGの優勝実績は以下の通り:
- 第59回モーターボート記念競走(2013年)
- 第20回チャレンジカップ(2017年)
- 第23回オーシャンカップ(2018年)
- 第64回ボートレースメモリアル(2018年)
- 第65回ボートレースメモリアル(2019年)
- 第66回ボートレースダービー(2019年)
- 第23回チャレンジカップ(2020年)
- 第59回ボートレースクラシック(2024年)
2024年8月現在、通算優勝回数79回のうち、SG優勝が8回、G1優勝が16回と、すさまじい成績を残しています!!
テクニックを駆使する「ナイターキング」
群馬支部に所属する毒島選手のホームは、ナイター競走発祥の地・桐生競艇場。
そのため、毒島選手はナイター競争を得意としており、「ナイターキング」の異名を持っています(SG優勝8回のうち、6回はナイター)。
平均スタートタイミング(ST)は0.16と特別速い方ではありませんが、代名詞の「スーパーピット離れ」によるイン奪取、「全速ツケマイ」などのテクニックがあり、道中でも順位を上げて舟券に絡んでくる選手です。
「ツケマイ」はターン時に内側艇にぴったり並走して、内側艇のスピードを落としながら抜くテクニック。毒島選手の場合、この「全速ツケマイ」で、レース中どの周回でも逆転が狙えます!
毒島選手の師匠と弟子
毒島選手の師匠は、同じ群馬支部の江口晃生選手。
史上29人目の24場制覇、SGも2勝しているという、実力派ベテランレーサーです!
2019年のボートレースダービーでは、師匠の目の前で優勝を決めた毒島選手。
出迎えた江口選手の胸に飛び込み、人目を気にすることなく号泣した姿が印象的でした。
なお、毒島選手自身にも久保原秀人選手・伊久間陽優選手らの弟子がいますが、伊久間選手は、師匠である江口選手の甥にあたります!
奥様は元競艇選手!
毒島選手は結婚しており、奥様は元ボートレーサーの池田幸美さんです。
幸美さんは1998年にデビュー、2009年に引退していますが、通算150勝で生涯獲得賞金は1億円を超えています。
福井支部所属だったため、三国競艇場が出会いの場所。同じレースに斡旋されるうちに意気投合、交際につながったようです!
2009年12月22日、幸美さんの誕生日に入籍。その後、一男一女に恵まれています。
毒島選手は、プライベートでは、釣り・トライアスロン・ロードレースなど多趣味で、さらにバイクは数台を保有するほど熱が入っているそうですが・・・
やはり、家に帰って家族の顔を見る時が、一番ほっとできる時間とのことです!
2024年12月のグランプリに向けて
2024年1月に40歳になった毒島選手にとって、今年3月のクラシック制覇は、3年半ぶりのビッグタイトル獲得となりました。
「30代後半からはグランプリを意識しすぎて、見えていない部分もたくさんあった」と振り返る毒島選手。
40歳を過ぎて、メンタル面で円熟味を増しているほか、本人いわく「アダルトな走り」を意識して、様々なテクニックや調整を駆使して、独自のスタイルで活躍しています。
2024年は、3月のクラシック以降、10月現在まで賞金ランキングで5位以内をキープ。
悲願のグランプリ制覇へ視界良好、今年の毒島選手から目が離せません!