競艇には鉄板レースと呼ばれるレースがあります。
意味合いとしては、これを買っておけば間違いなく勝てるといったものなのですが、それにはいろいろな条件も絡んできます。
そこで今回は、競艇の鉄板レースについて詳しく紹介します。
鉄板レースとは?
鉄板レースというのは簡単に言えば、配当は安くなってしまっても予想がしやすく的中させることが容易なレースのこと。
出走選手の組み合わせやモーターなど、様々な条件が重なることで、本命中の本命が決まるレースというワケですね。
いかなる勝負事であっても、基本的には強い者が勝ちます。
これを腕相撲に例えれば、大人と子供が腕相撲をすると、100回戦っても100回とも大人が勝つはずです。
しかし、じゃんけんならどうでしょうか。
100回じゃんけんをすると、子供のほうが勝率が良くなるケースもあるでしょう。
これは、じゃんけんが大人と子供の力の差ではなく、運で勝負が決まるからですね。
この例を競艇に結びつけて考えてみましょう。
技量の高い選手に有利なモーターが当り、有利な枠から得意なコースを取った場合、転覆やフライングといったアクシデントさえ無ければ、十中八九勝てるでしょう。
これが腕相撲で言うところの力の差ですね。
しかし、競艇が難しいのは技量の低い新人選手に超抜モーターが当たり、技量の高いベテラン選手が外枠になったりして、それぞれの競艇選手の勝つ確率がうやむやになってしまうことなんです。
選手の組み合わせから考える
例えば以下の組み合わせを考えて見ましょう。
枠順 | 階級 |
---|---|
1 | A1 |
2 | A1 |
3 | A1 |
4 | B2 |
5 | B2 |
6 | B2 |
こうなると、1着から3着までにほぼ1号艇から3号艇が絡んでくるのがわかると思います。
しかし、以下のようになるとどうでしょうか。
枠順 | 階級 |
---|---|
1 | B2 |
2 | A1 |
3 | B2 |
4 | A1 |
5 | B2 |
6 | A1 |
この場合、どうなるかわからない要素が増えてしまい、当然予想は複雑になるのは間違いありません。
このことから、本命の選手を邪魔する要素が少ないレースが「鉄板レース」ということです。
いくらイン艇の選手が速くても、他の選手も同様に速ければ鉄板レースにはならないんです。
鉄板レースは事前にわかる?
競艇歴の長い人なら、出走表だけで鉄板レースがどうかを見極めることができます。
もちろん、本番レース前の当日前走成績や展示、そして天候など(風向きや水面状況)を考慮して買い目を予想するのが基本であることは間違いありません。
さらに、競艇歴の長い人はそれにプラスしてこれまでの過去の実績データなども頭に入っているので、出走表を見ただけで各選手の場所取りなども綺麗にシミュレーションし、鉄板レースかどうかを判断するんです。
誰もができるわけではありませんし、競艇選手のその日の体調や精神的な状態などを量ることはできません。
あくまでもデータに裏打ちされた鉄板レース情報ということになります。
鉄板レースを見極めるには、実際に1つの競艇場に通いつめ、風や水面、潮の満ち引きなどの自然環境を考慮しながら、モーターと出走選手の組み合わせ、枠順といった要素から予想の精度を上げていくしかありません。
番組構成と鉄板レース
全国24ヶ所の競艇場では、レース番組というのは番組編成室で行われています。
魅力的な番組編成にするのに日夜頭を悩ませているのかなと思ったら、実はコンピュータを使って大枠の編成しているんです。
コンピュータというとランダムで作っているのかと考えがちですが、過去の実績などを考慮しながら過不足無く均等に番組編成が行われています。
しかし、コンピュータでは土台を作るだけで、作られた番組にさらに色を付けるのが番組編成員の仕事です。
日本モーターボート競走会が定めた基本的な指針によると、「番組編成の基本方針は、売上を考えつつ、魅力あるレース(番組)を提供するため、番組編成委員の創意工夫が活かされる編成とします」とのこと。
番組編成員が「このレースは鉄板レースです」と公言することはありませんが、「魅力あるレース(番組)を提供するため・・・」という文言があるとおり、番組の中にはどこか一つ鉄板レースとなり得るものが潜んでいると考えてもいいでしょう。
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