
ボートレースの最高峰とされるSGレースの中で、G1・G2で活躍した選手たちが出場するオーシャンカップ。
2026年は、7/28(火)~8/2(日)にかけて、「ボートレースびわこ」で開催されます!

この記事では、オーシャンカップのレース概要や過去の優勝者、レースの見どころや注目選手などをご紹介します!
※他のSGの開催日程・レース結果についてはこちらの記事をご覧ください。

オーシャンカップとは

オーシャンカップは、1996年にできた国民の祝日「海の日」(7月の第3月曜日)を記念して創設されたレースです。
2026年の海の日は7月20日(月)ですが、その翌週からレースが開催されます。
出場資格は、前年度の優勝者、前年度のグランプリ優勝戦出場者6名、直近のSGであるグランドチャンピオン優勝者、前年5月1日~当年4月30日のG1・G2優勝戦得点上位など。
A1級でないと出場できないSGレースが多いなか、このオーシャンカップはG1・G2で活躍している選手であれば、階級に関わらず出場可能です。
賞金金額は、ボートレースの中で3番目に高い3,700万円になります!(2025年度より)
過去5年の優勝者
オーシャンカップは2026年で31回目の開催となり、過去5年の優勝者は以下の通りです。
| 開催回 | 開催レース場 | 優勝者 |
| 2025年(第30回) | ボートレース徳山 | 西山貴浩 |
| 2024年(第29回) | ボートレース大村 | 茅原悠紀 |
| 2023年(第28回) | ボートレース児島 | 羽野直也 |
| 2022年(第27回) | ボートレース尼崎 | 椎名豊 |
| 2021年(第26回) | ボートレース芦屋 | 濱野谷憲吾 |
参考:https://www.boatrace.jp/owpc/pc/data/record/list?category=2400
2025年の優勝者は西山貴浩選手
2025年(第30回)のオーシャンカップは、”艇界のエンターテイナー”こと西山貴浩選手が、7回目のSG優勝戦進出で遂にSG初制覇を成し遂げました。
優勝戦は以下のメンバーでしたが、1号艇は、5走オール3連対を決めて予選トップ通過、準優戦もイン逃げを決めた西山選手でした。
- 西山 貴浩
- 馬場 貴也
- 河合 佑樹
- 佐藤 翼
- 羽野 直也
- 中島 孝平
3号艇~5号艇は30代のホープが並び、まさにベテランvs.若手の構図でした。
1号艇・西山選手は、コンマ11のトップスタートを決めて先マイ。
2号艇・馬場選手は差しで、3号艇・河合選手はまくりで迫ってきましたが、西山選手はこれらを押し切って、デビュー20年目・7回目のSG優勝戦進出にして、ついにSG初制覇を決めました!
“艇界のエンターテイナー“として人気を博していた西山選手ですが、「人気先行?いつも思ってますよ。SGだけ足りないと思っていた」とのこと。
「1周1マークを回った瞬間、やった!と思いました」「天国の中田達也にやったぞ、と言いたいです」と、2022年に事故で亡くなった後輩についてもコメントしていました。
現地のファンからは、「ニッシヤマ!」「ニッシヤマ!」の大合唱。(西山コールは)「聞こえましたし、泣きそうになった」とのことで、何度もガッツポーズを繰り返していました。

2026年(第31回)の見どころ
2025年(第30回)のオーシャンカップは、ボートレースびわこで開催されます。
今期勝率からみた注目選手
まずは、今期勝率の高い順に出場選手ベスト12を見てみましょう。

昨年の同時期と比べると、顔ぶれがかなり変わったと感じる方も多いのではないでしょうか。
トップはグランドチャンピオンを制した吉田拡郎選手です。現在の勢いは圧倒的で、G2ボートレース甲子園では優出6着、その後の児島G3「第25回シモデンカップ」ではオール2連対で優勝しました。
児島では超抜モーターではなかったにもかかわらず優勝戦1号艇を獲得。2号艇の茅原悠紀選手にスタートではやや遅れましたが、1マークを冷静にさばいて逃げ切りました。
甲子園でも4着は1回だけで、他はすべて2連対。優勝戦は2号艇からコンマ09のスタートでしたが、3号艇にカドからコンマ04を決められて展開負けの6着でした。
賞金ランキングは現在4位ですが、2位・3位との差は約200万円まで接近しています。ここでオーシャンカップを制すれば、グランプリ出場はほぼ確実でしょう。
この好調の背景には、高い整備力、特にバイオ燃料への対応力があるように思えます。池田浩二選手でさえ今期は7.70と苦戦していることを考えると、吉田選手はすでにバイオ燃料攻略の糸口をつかんだのかもしれません。44歳にして、新たな全盛期を迎える可能性も十分あります。
峰竜太選手も勝率、賞金ランキングともにトップクラスですが、クラシック優勝以降は賞金の上積みが少なく、2位グループとの差も700万円ほどまで縮まっています。コメントは前向きですが、成績はやや伸び悩んでいる印象です。
3位の上野真之介選手を見て意外に思った方もいるでしょう。今年は福岡G1優勝こそありますが、それ以外の優勝は一般戦1回のみです。
しかし今期は1着率34.7%に対し、2連対率は61.5%という驚異的な数字を残しています。直近6か月のコース別成績を見ると、2〜5コースすべてで2連対率50%超。特に3・4コースからの2着率が非常に高く、勝率を押し上げています。

狙い目は2〜5コースからの2着付けです。特に5コースでも2連対率50%超という数字は非常に優秀で、5号艇に入った時は積極的に狙ってみたい選手と言えるでしょう。
5位の木下翔太選手も今年は絶好調です。住之江一般戦、大村G2を制し、35歳でまさに充実期を迎えています。

木下選手の特徴は3連対率の高さです。2〜5コースでも非常に高い数字を残し、5コースでも60%、2・3コースでは90%超という驚異的な成績です。直近3節でも6着は一度もありません。
つまり1着を量産するタイプではなく、2・3着を確実に拾う「道中力」が武器の選手なのです。
桐生順平選手が毎年賞金ランキング上位を維持できるのも、この道中力があるからです。今年の木下選手にも同じような強さが備わってきたように感じます。
上野選手は話題の佐賀支部所属で人気になりますが、木下選手は話題性が少ない分、舟券的な妙味は十分あります。
舟券は1着固定で考えがちですが、2着・3着を軸に組み立てる買い方も有効です。上野選手、木下選手はまさにそうした狙い方ができる選手として覚えておきたいところです。
一方、今期勝率7.66の篠崎元志選手は今年G1・G2で優出がなく、オーシャンカップ出場を逃しました。
そこで注目したいのが弟・篠崎仁志選手です。兄弟愛の強いことで知られる二人だけに、「兄の分まで」という思いで臨んでくる可能性があります。
仁志選手は今年初のSG出場。勝つ時は一気に勝ち切る一方、崩れる時は大きく崩れる「ピンロク型」の選手だけに、まずは予選2日目終了時点の順位に注目です。
びわこは江戸川と並ぶ難水面として知られています。
そうなると気になるのが江戸川巧者・石渡鉄平選手です。実はびわこでは通算2V、直近3年間でも6節で3優出1Vという好成績を残しています。本人も「江戸川と似ていて走りやすい」と話しており、狙える存在と言えるでしょう。
51歳となった石渡選手にとって、23年ぶりのびわこSGは悲願のSG制覇へ向けた大きなチャンスです。
江戸川でSGが開催される可能性は低く、この大会はまさに最後の勝負になるかもしれません。
びわこは江戸川に最も近い特徴を持つ水面です。だからこそ今回は、石渡鉄平選手らしい豪快なレースが見られる可能性は十分あるでしょう。
びわこ勝率からみた注目選手
びわこ競艇場は、江戸川競艇場に次いで「選手が斡旋されたくない競艇場」と言われる難水面です。
最大の理由は二つあります。
1つは、全国唯一の完全淡水の競艇場で、水質が硬く浮力が弱いこと。ターンでは艇が滑りやすく、思うように踏ん張れません。
もう1つは標高が高く、気圧の影響でモーター回転数が上がりにくいことです。直線でスピードが出ず、ターンも難しいため、選手にとって非常に乗りづらい水面となっています。
一方で、この難しさは練習場としては大きなメリットでもあります。
滋賀支部は所属選手が少なく、練習時間を確保しやすいうえ、自分好みのセッティングで乗り込めます。さらに支部長の馬場貴也選手から技術的なアドバイスを受けられる環境もあり、新人の成長が早いことで知られています。
そのため近隣の大阪支部の選手も、住之江だけでなくびわこへ練習に訪れることが多く、両支部は昔から関係が深いことで有名です。
今大会のドリーム戦で松井繁選手が3号艇となったのも、そうした背景があるのかもしれません。

今期の松井選手は勝率7.36と好調です。もしドリーム戦を制するようなら、大会全体でも面白い存在になるでしょう。
また、ドリーム戦は通常の得点増し方式のため、5号艇の峰竜太選手、6号艇の白井英治選手は予選を有利に進められそうです。ただし、ここでもポイントになるのはバイオ燃料への対応力でしょう。

びわこでSGが開催されるのは23年ぶり、通算3回目です。
難水面だけに、各選手の当地勝率は重要なデータとなります。
当地勝率トップは佐々木完太選手です。
びわこはわずか17走ながら8勝を挙げ、勝率8.18という驚異的な数字を残しています。
ただし、他場では5〜6点台の勝率が中心で、びわこだけが突出しています。しかも記録の多くは一般戦で、デビュー間もない頃の成績も含まれているため、「たまたま好モーターに恵まれた」可能性も否定できません。
山口支部所属で、びわこを練習場としているわけでもありません。
そのため、この当地勝率をそのまま信用するのは少し危険でしょう。
佐々木選手は30歳で今回が3回目のSG出場です。着実に実力を付けてきた選手ですが、まだSGでは整備力よりもモーター運に左右される印象があります。
当地勝率だけで評価するのではなく、実際の足色をしっかり見極めたいところです。
一方、2位の松井繁選手以下は十分な出走数があり、当地勝率も信頼できる数字と言えるでしょう。
意外なのは、地元・滋賀支部の馬場貴也選手、遠藤エミ選手、丸野一樹選手が当地勝率ランキング上位に入っていないことです。
SG常連クラスになると、地元だから特別勝率が高いというわけではないのかもしれません。
しかし、見逃せない材料があります。
びわこは全国でいち早くバイオ燃料を導入した競艇場です。つまり、普段からびわこで練習している滋賀勢は、バイオ燃料への対応で一歩リードしている可能性があります。
実際、グランドチャンピオンでは馬場選手、遠藤選手が優勝戦2・3着。オールスターでは丸野選手が優勝しています。
さらに、オールスターで多くの選手がバイオ燃料に苦戦するコメントを残す中、滋賀勢からはそうした声がほとんど聞かれませんでした。
遠藤選手は予選2位通過、馬場選手もワーストモーターを引きながら予選13位まで押し上げています。
こうした結果を見ると、滋賀勢はすでにバイオ燃料への対応をある程度完成させている可能性があります。
今回は真夏のびわこ開催です。
もともと回転数が上がりにくい水面に、高温という条件が加われば、整備力の差はさらに大きく表れるでしょう。
そして現在の整備力とは、「バイオ燃料に合わせた整備」ができるかどうかと言い換えてもよさそうです。
吉田拡郎選手の好調ぶりでも触れましたが、今はまさに「バイオ燃料を制する者が勝つ時代」です。
そう考えると、今大会で最も注目すべき勢力は、やはり滋賀支部なのかもしれません。
びわこのモーターについて
びわこ競艇場のモーターは、すでに全機が80走以上を消化しており、性能差はほぼ見えてきています。
結論から言えば、大きな個体差はあまりありません。

2連対率トップは12号機で唯一の50%超えですが、2位の18号機はすでに40%台。いわゆる「超抜モーター」は存在しないと言ってよいでしょう。
現状では、前回優勝・前々回優出の実績がある19号機が最も評価できる1基かもしれません。
一方、14位の26号機でも2連対率は30%台まで下がります。この時点でかなり平均化されており、上位機だから圧倒的という状況ではありません。
実際、上位モーターでも直近5開催で優出歴がないものもあり、2連対率だけで判断するのは危険です。

16〜30位の中堅上位クラスになると、2連対率は30%前後ですが、3連対率は十分高く、優出実績を持つモーターも少なくありません。
さらに31〜46位の中堅下位クラスでも、3連対率50%前後のモーターや優出歴のあるモーターが見られます。

ここまでくると、モーター抽選の結果に一喜一憂する必要はあまりなさそうです。整備次第で十分に戦えるモーターが多い印象です。

ワーストクラスになると、さすがに2連対率20%台と厳しくなります。それでも優出歴を持つモーターは存在し、60号機は2節連続優出を記録しています。本当に2連対率20%台なのか疑いたくなるほどです。
総合すると、びわこのモーターは全体的に性能差が小さく、勝負を分けるのはモーターよりも整備力と言えるでしょう。
SGではワーストモーターを抽選対象から外すケースもありますが、今回は62基を52名で抽選するため、除外は難しいかもしれません。
現在はバイオ燃料への対応も重要なテーマとなっています。
だからこそ、SG常連選手の整備力はこれまで以上に大きな武器になります。たとえ下位モーターを引いても十分に巻き返す可能性はありそうです。
モーター評価だけで判断せず、予選での気配や整備内容をしっかり見極めたいところです。


