毎年2月は、全国を6つの地域に分けて、地区選手権競走(地区選手権)と呼ばれるレースが行われます。
この地区選手権のグレードはG1レースですが、予想に当たっては、通常のG1とは少し注目するポイントを変える必要があります。

この記事では、地区選手権の概要、注目すべきポイントなどについて解説していきます。各レースの個別記事へのリンクもご活用ください!
地区選手権とは?
毎年2月上旬に実施される「地区選手権」は、全国を6地域に分けて、それぞれ別日程で日本各地で6つのレースが開催されます。
- 関東地区選手権
- 東海地区選手権
- 近畿地区選手権
- 四国地区選手権
- 中国地区選手権
- 九州地区選手権
歴史は古く、1954年(昭和29年)に、まず九州地区選手権が芦屋競艇場で開始。
その後、1956年(昭和31年)に、関東地区選手権・東海地区選手権・近畿地区選手権・中国地区選手権の第1回大会が開催されました。
翌1957年(昭和32年)には、四国地区選手権が初めて開催され、現在と同じ6地区が揃いました。
スタート年がバラバラなのは、当時は地区によってはまだ選手権ができるほど選手数が多くなかったことが原因のようです。
地区選手権のポイント
冒頭で、地区選手権は普段のG1とは注目ポイントを変える必要があると書きましたが、いくつか特有の注目ポイントについて解説していきます!
地域性に関する注目点
地区選手権は地元選手だけを集めて行われる開催です。
そのため、出場選手は同支部・近隣支部の選手だけであり、みんな顔なじみです。一緒に練習をする機会も多いため、得意な戦法、レースに対する姿勢、弱点などを知られてしまっており、普段よりやりにくいという選手も多いようです。
また、地区選手権は、その地区にある競艇場が毎年持ち回りで開催することになっています。
競艇選手は全員、ホームコースを持っています。普段の練習はホームで行うため、そこが一番慣れている競艇場と言えます。
ですが、同じ支部・近隣の支部だからといって、全員ホームが同じではありません。
例えば東京支部の場合、平和島・多摩川・江戸川の3つの競艇場があり、選手は自分に便利な場所をホームとしているので、東京支部の選手でも3場のいずれかに分かれます。
そして、地区選手権においては、「ホームコースかそうでないか」は普段より大きな違いとなってくるのです。同じ支部でも、ホームが違うと地元の利はありません。
例えば、東京支部でも「平和島が合う」「江戸川が好き」「多摩川が良い」など、何らかの理由でホームを選んでいる訳であり、ホームに選ばなかった競艇場にはそれなりの理由がある訳です。
例えば、江戸川は日本で一番の難水面と言われていますが、あえて江戸川をホームに選ぶ選手、嫌がって避ける選手がいる訳です。
普段のレースでは、選手は全国各地から集まってくるため、仮に地元で苦手な場であっても、他地区の選手よりは分かっているので少しは有利になります。
ですが、参加選手が全員、同支部・近隣支部となると、各選手の好みや弱点は他選手に全て知られています。そのため、少しでも苦手意識があると、相手に心理的に優位に立たれてしまいます。
下位ランク選手の勢い
地区選手権では、地区の規模に大小があるため、小規模な地区ではB1級・A2級の選手も出場することができます。
地区選手権はG1レースです。SGに出るようなA1級選手にとってはG1は珍しくありませんが、B1級・A2級の選手にとっては、出場できればラッキーであり、滅多にないチャンスと言えるのです。
また、賞金も一般戦などと比べれば格段に高額であり、下位ランク選手にとっては、恰好の稼ぎ時になります。一般戦では予選4着以下は賞金なしですが、G1なら6着でも5.8万円です(一般戦の3着の賞金より高い)。
下位ランク選手は、予選前半では同レベルの選手で組まされることが多く、A1選手と当たることは多くありません。つまり、予選前半は彼らにとって絶好のチャンス。もし準優戦まで進むことが出来れば、普段の数倍以上の賞金を手にできます。
※優勝戦の賞金は630万円(2024年度:2025年度は640万円を予定)
そのため、下位ランクの選手のレースに臨む気合いの入り方が違うことは覚えておきましょう。
「内弁慶選手」の存在
また地区選手権において最も注意しなければいけないのは、「内弁慶選手」と呼ばれる、特定の競艇場で無類の強さを発揮する選手の存在です。
有名どころでは、石渡鉄平選手は「江戸川鉄平」と呼ばれるほど、江戸川競艇場では無敵の存在です。たとえ峰竜太選手がイン側にいても、江戸川では石渡選手が本命になるくらいです。
この「内弁慶選手」の存在は、地区選手権において決して無視できませんので、予想の際には心得ておく必要があります。
近畿地区選手権競走
2025年の近畿地区選手権は、2月2日(日)~8日(土)にかけて、「ボートレース三国」で開催されました(優勝は稲田浩二選手)。

東海地区選手権競走
2025年の東海地区選手権は、2月3日(月)~10日(月)にかけて、「ボートレース津」で開催中です。

四国地区選手権競走
2025年の四国地区選手権は、2月4日(火)~10日(月)にかけて、「ボートレース丸亀」で開催中です。

中国地区選手権競走
2025年の中国地区選手権は、2月8日(土)~13日(木)にかけて、「ボートレース徳山」で開催中です。

関東地区選手権競走
2025年の関東地区選手権は、2月9日(日)~14日(金)にかけて、「ボートレース戸田」で開催予定です。

九州地区選手権競走
2025年の九州地区選手権は、2月10日(月)~15日(土)にかけて、「ボートレース大村」で開催予定です。
