基本的には鉄板推しの筆者ですが、予想をする上で実は今日まで極力触れてこなかった点があります。
その一つが、「天候」
レースの結果に、天候が影響することは確かに知られた事実ではりますが、結局のところレースの結果を左右するのはモーターであり選手の腕なので、天候はあくまで理由付けの一つにしかなりません。
そのため敢えて触れてこなかったわけですが、しかし触れずにそのまま見過ごすこともできないのも天候なのです。
そこで今回は、天候の中でも比較的予想する上で重要な、「追い風・向かい風条件」と、風の強さを表す「風速」について。
風向きによってどういった違いが生まれるのか、風速がどれくらいだと注意が必要なのか、これらに対する理解を深めていただき、今後の予想に活かしてもらえるようにまとめさせて頂きましたので、どうぞ最後までご覧ください!
風向風速の確認方法
当日の風については、無論当日にならないとわかりません。
そのため、風については展示航走終了後に公開されます。
おおよそ展示航走から本番出走まで20分強の時間があるため、その間にファンは風を含めた天候情報も参考にしつつ、予想をするのです。
確認方法は以下のように、オフィシャルサイトで確認することができます↓
[引用:https://www.boatrace.jp/owpc/pc/race/beforeinfo?rno=12&jcd=05&hd=20200226]
上記画像の右下に水面気象情報とあります。
そちらが当日の展示航走時の気候情報です。
その中の中央部分に風速とあります。
この日は風速2mだったようですね。
またオレンジ色の矢印が差す方が風向です。
この日の風向は北東の風だったようです。
このように当日の風を含めた気候についてはオフィシャルサイトで確認すると良いでしょう。
追い風時の予想ポイント!
では風に関する情報を知ったとして、予想にどう活かせば良いのでしょうかという疑問についてお答えします。
競艇ファンの中では、風は主に「追い風」か、「向かい風」かをまず予想するうえでの判断材料の一つにします。
ちなみにこの風向き、我々競艇ファンからではなく、選手から見ての風向きとなります。
しかし風向きなんて常日頃からコロコロ変わりますし、なんなら選手たちが現在向いている方向によって、風向きの捉え方なんて変わりますよね。
たとえば選手たちが西を向いた状態では、東側から西側に向かって吹く風は追い風。逆の場合は追い風となります。
つまり、選手たちの、どのタイミングでのみて追い風なのか、向かい風なのかが大事なのです。
そこで筆者が思うに、3周するレースの中で最も大事なタイミングの風向きは、「助走をつけてからスタートするまで」の風向きです!
単純に、追い風の場合は、背中を押してくれるわけですから、助走がつきやすいですよね。
助走がつきやすいということは、スピードに乗りやすいということにつながります。
そして、このスピードの乗りやすい状況が選手にどう活きるかについて考えていくと、おのずとどの選手に優位に働くかがわかってくるのです。
それは、「スロー3艇」!
そう、内側にいる選手たちです。
競艇は以下の画像のように、最もポピュラーなスタート体勢は、スロー3艇、ダッシュ3艇で3対3にスタート地点で分かれるので、このスロー3艇にとって優位な状況になりやすいのが、追い風状態のときということになります↓
[引用:http://livebb.jlc.ne.jp/bb_top/new_bb/index.php?tpl=05]
このことについては諸説考え方がありますが、スタートが仮に遅れても風が後押ししてくれて捲られにくい状況におかれるため、スロースタートの選手にとってメリットと言われています。
向かい風時の予想ポイント!
では向かい風のときはレースにどういった影響があるのかといいますと、追い風とは逆の発想となります。
向かい風とは、つまり逆風状態のことを差します。
その中でも特にスロースタートの選手にとっては、正面から風を受けることになるうえ、ダッシュの選手よりも数mスタートラインから近い位置でアクセルを吹かすことになるので、助走距離が短いわけです。
そんな中、さらに逆風がふくとなると、余計にトップスピードに到達するまでに時間を要することになります。
結果、ダッシュ側の選手たちとスピード差が生まれてしまうことになるので、ダッシュ側の選手にとっては、捲りや捲り差しがしやすい状況が生まれるとされています。
風速について
追い風向かい風の状況がどう選手に影響するかという点についてこれまでお話させて頂きました。
それでは、風速(風力)は一体どれくらいになれば影響がもろにでるようになるのでしょうか。
これについても諸説ありますが、筆者の感覚としては、風速2~3mくらいまでは、どうってことない程度。つまり、いつも吹いているという感覚です。
ちなみに、2020/2/26の開催レース場12場所の、12レース時点での風速結果は以下の通りでした↓
●0m・・・1場所
●1m・・・3場所
●2m・・・2場所
●3m・・・3場所
●4m・・・1場所
●5m・・・2場所
5m吹いている場所も2カ所ありましたが、だいたい1~3mの場所に集中しているといって良いでしょう。
つまり、4m以上吹いていると、注意をしても良いのかもしれません。
また、それ以上、8m以上となってくると、安全性が担保できなくなる危険もはらんでいるため、安定板といって舟を安定させる装置が舟にとりつけられることがあります。
ここでは、安定板についても触れておきたいと思います。
安定板とは、「舟が安定するための板」です。
風が強い=波もたちやすいということになります。
ただでさえ一人用に、しかもある程度スピードが出てターンもしやすいように作られた競技用のボートですので、波が高いと簡単に舟が暴れてしまいます。
結果、衝突しやすくなったり転覆してしまったりと事故につながってしまうのが競艇なのです。
そこでそれらを少しでも防ぐために、波が高くなってくると、運営側の判断で安定板の装着が義務づけられることになります。
安定板がこちら↓
[引用:http://stat.ameba.jp/user_images/20120216/18/bbhirokun/d4/5f/j/o0800060011797965774.jpg]
上記画像は、元競艇選手のブログから拝借したものです。
こちらをブスっと差すと、モーターの回転数が落ちることがよくあるそうです。
結果、どういったことがおこるかというと、回転数が落ちる=伸びが悪くなるということにつながり、その分コースの優位差が活きてくるといってよいでしょう。
これにも諸説ありますが、結果的には内側優位とされています。
このことについても覚えておくと、予想に活かせます。
【予想攻略】まとめ
今回はレースに影響する「風」についてまとめさせて頂きました。
風向きと風速、こちらは予想する上での判断材料の一つになります。
しかし風向きも風速も、考え方は諸説あります。
例えば追い風時はスローが有利とお伝えしました。しかし追い風時に、風速0の状態のときとスタートタイミングをいつも通りにしてしまうと、フライング気味になってしまいます。そのため風を計算してスタートタイミングを合わせて少しだけゆっくり目にスタートする必要があるのです。
これにより、本来スロー有利の追い風にも関わらず、結果的にフライングを恐れるあまりスローの選手のスタートが遅れて捲られてしまう、、、なんてことだって起こりえるのです。
こうした状況を考え、あくまで天候は予想をする上での条件として考えるべきでしょう。
筆者としては、天候条件を敏感に察知しそれをもとにモーターを調整ができて、天候を自身のレースに有利に活かせる選手が誰かを知ることの方が大事だと認識しています。
無論、本物のA1級レーサーなど、各SGを制覇した経験のある選手はそれができると思いますし、できると信じたいところ!
とはいえ、風が選手に通常どういう影響を与えるのか、知っていると知らないとでは予想に大きな違いをもたらすのも事実。
風を筆頭に、天候がレースに影響する!このことは是非覚えておいて頂ければと思います!