
昨年(2019年)の獲得賞金ランキング第4位、2017には賞金王に輝いた桐生順平選手は、数少ない東北(福島県)出身のボートレーサーです。
群馬、埼玉以北にはレース場がないため、所属は埼玉支部になっています。
桐生選手の最大の武器は、神技ともいうべき精度の高い「ハイスピードターン」。美しく豪快なターンで数々のレースを制した関東地区のトップレーサーです。
高校時代は自転車競技部
桐生選手は、高校時代には自転車競技をしていて全国大会出場の経験もあります。
そもそも運動神経は抜群なのですが、小柄なことから競輪選手の道を断念し、競艇選手を目指しました。
実は、桐生選手には5歳上の兄がいて元競輪選手、名前は桐生卓也と言います。現役生活10年で優勝12回と言う立派な成績を残していますが、落車事故が原因で引退しました。
そして、桐生選手が2012年に結婚したのが、同じ福島県出身の競輪界のトップレーサー・佐藤慎太郎選手の妹・絵美さんです。
実は絵美さんも桐生選手と同じ競艇選手を目指してやまと学校に入学、桐生選手とは先輩後輩の間柄になるのですが、絵美さんは途中で断念、退学しています。
そんなことがあり、今でも桐生選手は妻の分まで頑張るという気持ちを忘れていないようです。そんな桐生選手の経歴とこれまでの実績を紹介しましょう。
プロフィール

桐生順平(きりゅう じゅんぺい)
1986年10月7日 福島県石川郡古殿町生れの33歳。
高校野球でも有名な学校法人石川高等学校(学法石川)卒業。高校時代は自転車競技部に所属し、兄と同じ競輪選手を目指していたようです。
登録番号4444。身長161cm、体重50kg、血液型AB型。100期。A1級。埼玉支部所属。
やまと競艇学校時代は、リーグ戦勝率7.37(準優出7 優出6 勝率1位)の成績、卒業記念競走では優出(3着)
ボートレース公式プロフィール
https://www.boatrace.jp/owpc/pc/data/racersearch/profile?toban=4444
100期という区切りのいい年、その上登録番号が4444番と言うのは偶然ではありますが、桐生選手はスターになる強運の持ち主だったのかもしれません。
賞金王に輝いた2017年には、30台前半と言う年齢ながら、ベテランレーサーを破り、競艇の最高レベルであるSGに二つも優勝、2億1千万円を超える賞金を稼ぎだしました。
デビュー4日目に初勝利
デビュー戦は、2007年5月17日の戸田競艇場(3着)
同節4日目の5月20日、第6レースで初勝利を挙げました。デビュー6走目でした。
2008年12月7日 戸田競艇場「ボートピア岡部カップ 開設7周年記念」で初優出(5着)
2011年1月25日 宮島競艇場「GI共同通信社杯 新鋭王座決定戦」でG1初出場、初日第2レースでG1初勝利。
2011年5月24日 尼崎競艇場「SG第38回笹川賞」でSG初出場、4日目第1レースでSG初勝利。
2011年8月18日 戸田競艇場「第34回戸田ボート大賞サンケイスポーツ杯」で、優出22回目で初優勝を飾りました。
SG第50回ボートレースクラシックで初優勝
2014年9月28日 地元戸田競艇場「G1第1回ヤングダービー」でG1初優勝(3艇フライングによる恵まれ)
2015年3月22日 尼崎競艇場「SG第50回ボートレースクラシック」でSG初優勝(イン逃げ)
2015年4月9日 大村競艇場「G1開設63周年記念・海の王者決定戦」優勝戦で、コンマ02のフライングを犯して、2016年1月29日までの間G1及びG2出場停止となり、前年度の覇者であったヤングダービーは出場資格を喪失
2016年2月9日 多摩川競艇場「G1第61回関東地区選手権」で、4コースからまくり差しを決め、G1復帰戦を優勝で飾りました。
2016年5月19日 平和島競艇場「G1トーキョー・ベイ・カップ・開設62周年記念」で初の周年タイトル制覇。
2016年5月19日 尼崎競艇場「G1開設64周年記念・尼崎センプルカップ」で優勝し、2016年3回目のG1優勝を果たしました。
2017年はSGを2回優勝、賞金王を獲得
2017年1月30日 戸田競艇場開設60周年記念「G1戸田プリムローズ」で初の地元周年を獲得
2017年3月20日 児島競艇場「SG第52回ボートレースクラシック」では予選トップからの優勝
2017年12月24日 住之江競艇場「SG第32回賞金王決定戦」で、賞金王決定戦初優勝
埼玉支部初の賞金王、2017年最優秀選手、最多賞金獲得選手(2億1224万1000円)、記者大賞を受賞しました。2018年3月30日 蒲郡競艇場「G1開設62周年記念(オールジャパン竹島特別)」で優勝(7個目のG1タイトル)しました。
勝率が高いのがトップレーサーの証

競艇選手の成績を見る場合、優勝回数や獲得賞金も選手のバロメーターになりますが、選手の強さを数値化したものが勝率です。
競艇では1着になる確率ではなく、レースで1着になれば10点(優勝戦ならば11点)、2着なら8点のように着順によって点数がつけられ、その合計を出走数で割った数字が勝率になります。だから、この数字が高いほど優秀ということになり、A1選手になるにはこの数字が6・20以上必要です。
今年の桐生選手は、少し数字を落とて第10位になっていますが7・76です。これが昨年(2019年)は8・28の驚異的な数字でした。
トップの峰竜太選手(現在8・76)には及びませんが優秀な成績です。今年も2017年以来の成績トップを目指して欲しいです。