1年で一番早いタイミングで行われるSG・ボートレースクラシック。正式には『総理大臣杯争奪 鳳凰賞競走』(通称は「総理杯」)と言い、非常に格式の高いレースです。
2023年は、3月16日(木)〜3月21日(火)に「ボートレース平和島」で開催されました。

この記事では、ボートレースクラシックのレース概要や過去の優勝者、直近の優勝者・レース結果などをご紹介します。
※他のSGの開催日程・レース結果についてはこちらの記事をご覧ください。

ボートレースクラシックとは
「ボートレースクラシック」は第49回大会から採用された呼称で、正式には「総理大臣杯争奪 鳳凰賞競走」といいます。
初開催は1966年3月であり、まさにクラシックの名前にふさわしい歴史ある競走。競艇の5大SG競走である「GRANDE5」の1つに数えられており、格の高いレースです!
- ボートレースクラシック
- ボートレースオールスター
- ボートレースメモリアル
- ボートレースダービー
- グランプリ
クラシックの出場資格は、前年度の優勝者、前年度のグランプリ優勝戦出場者6名、前年度1月1日~12月31日のSG・G1・G2優勝者、G3以下の競走における優勝戦回数上位者など。
加えて、前月(2月)に6地区で開催された地区選手権の優勝者も出場資格があります。
賞金金額は、ボートレースの中で2番目に高い3,900万円。
なお、2011年(第46回)は、3月11日に発生した東日本大震災により中止になりました。代わりに、被災地の復興支援を目的に、同年8月に東日本復興支援競走という1回きりのSGレースが戸田競艇場で開催されました。
過去5年の優勝者
ボートレースクラシックは2023年で58回目の開催となり、過去5年の優勝者は以下の通りです。
開催回 | 開催レース場 | 優勝者 |
2023年(第58回) | ボートレース平和島 | 土屋智則 |
2022年(第57回) | ボートレース大村 | 遠藤エミ |
2021年(第56回) | ボートレース福岡 | 石野貴之 |
2020年(第55回) | ボートレース平和島 | 吉川元浩 |
2019年(第54回) | ボートレース戸田 | 吉川元浩 |
参考:https://www.boatrace.jp/owpc/pc/data/record/list?category=0100
クラシックは、その歴史の中で、このレースでSG初優勝を果たしたレーサーが32人もいます(2023年の第58回終了時点)。
これは、上で書いた通り、選出基準が昨年のグレードレースのチャンピオンですので、昨年から勢いがあるレーサーがそのまま優勝することが多いと言われています。
2022年の第57回では、遠藤エミ選手が女子選手として史上初のSG制覇を達成。翌日のスポーツ紙で異例の1面を飾るなど、大きな話題になりました。
2023年の競艇CM「アイアム ア ボートレーサー」では、長谷川京子さんが女性初のSGレーサー「キョウコ」を演じていますが、モデルはこの遠藤選手です。
2023年の第58回の優勝者は土屋智則選手!
コロナ後、入場制限が撤廃された初のSGとなった2023年(第58回)のボートレースクラシック。
お客さんの大歓声の中、予選トップ通過から順当に1号艇をつかんだ土屋智則選手(4362、群馬支部)が見事優勝しました!
土屋選手は、G1は直近は2022年のトコタンキング決定戦(常滑)で優勝しましたが、SGは初制覇です。
今回のクラシックは、予選4日目までに、絶好調だった松井繁選手、昨年優勝者の遠藤エミ選手、四国地区選で5000番台初のG1覇者の中村日向選手などの注目選手がフライングで賞典除外に。
優勝戦は、予選における得点率の上位6人の戦いとなりました。
- 土屋智則
- 羽野直也
- 池田浩二
- 篠崎元志
- 石野貴之
- 茅原悠紀
結果は1-4-6(3連単の払戻金3,400円)。
土屋選手はトップスタートを決め、カドからまくってくる4号艇・篠崎選手を止めて先マイ。バックストレッチで主導権を握り、そのままゴール。6号艇・茅原選手のまくり差しも届きませんでした。
インタビューで土屋選手は、「(師匠・橋本久和選手と姉・土屋千明選手が)江戸川と住之江から見てると思うんで、やりました!久々にこんな大歓声で走ることができてすごい嬉しかったです」と喜びを爆発させていました。
お姉さんの千明選手(4225、群馬支部)は、「人のレースを見て、初めて泣きました。朝からずっと緊張していておなかが痛かった」とコメントしていました。
折しも、優勝戦の日の朝、「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)準決勝で、日本代表がメキシコ代表に勝利。土屋選手もウイニングランで、日本代表ばりの「ペッパーミルパフォーマンス」を披露していました。
初日ドリーム戦の結果
なお、初日のドリーム戦出場選手は以下の通りでした。
- 1号艇:馬場貴也選手
- 2号艇:宮地元輝選手
- 3号艇:深谷知博選手
- 4号艇:池田浩二選手
- 5号艇:椎名豊選手
- 6号艇:遠藤エミ選手
こちらも優勝戦同様、結果は1-4-6で、昨年のMVP・馬場選手が勝利しました。2着が池田選手、3着は昨年優勝の遠藤選手が6コースから入ってきました。