ボートレースという競技では、選手はレースに勝利すると賞金を得ることができます。
毎年12月には、1月から11月のチャレンジカップ最終日までの賞金ランキング上位18名で賞金王決定戦(グランプリ)が開催されます。
SGレースの最高峰であるグランプリの賞金は1億1,000万円。そのため、一流の競艇選手が1年で稼ぐ賞金は億を超え、凄腕のレーサーになると生涯獲得賞金は数十億円に上る選手もいます。
この記事では、2018年~2023年の年度別の獲得賞金ランキング、また生涯獲得賞金ランキングの、それぞれトップ10を紹介します。
2024年の獲得賞金ランキング(速報値)、女子選手のみの年度別・歴代の獲得賞金ランキングは、別の記事でまとめています。
年度別の賞金ランキング(総合)
それでは、2018年~2023年の年度別の獲得賞金ランキングTOP10について見ていきましょう。
2023年度
順位 | 選手名 | 金額 |
1位 | 石野 貴之 | 222,030,000 円 |
2位 | 峰 竜太 | 200,870,200 円 |
3位 | 馬場 貴也 | 161,528,000 円 |
4位 | 茅原 悠紀 | 156,534,000 円 |
5位 | 磯部 誠 | 149,406,680 円 |
6位 | 池田 浩二 | 137,602,346 円 |
7位 | 片岡 雅裕 | 116,830,000 円 |
8位 | 桐生 順平 | 114,628,000 円 |
9位 | 濱野谷 憲吾 | 109,857,000 円 |
10位 | 羽野 直也 | 100,124,000 円 |
2023年12月に開催されたグランプリを制したのは石野貴之選手。優勝賞金1億1,000万円を手にして、2回目の最多賞金獲得選手となりました。
※石野選手は最優秀選手(MVP)・記者大賞(記者投票によって選出)も受賞して、3冠を達成
2023年の賞金ランキングは、終盤まで馬場貴也選手と峰竜太選手の2人のデッドヒートが続いていましたが、グランプリのトライアル2ndで馬場選手が脱落。
峰選手はグランプリ優勝戦で2位でしたが、賞金額で僅かに石野選手に及びませんでした。
2023年からレースの賞金額がアップしたこともあり、ちょうど10位の羽野選手までが1億円超の獲得賞金ということになりました。
2022年度
順位 | 選手名 | 金額 |
1位 | 白井 英治 | 187,792,457 円 |
2位 | 馬場 貴也 | 187,346,000 円 |
3位 | 山口 剛 | 129,058,457 円 |
4位 | 原田 幸哉 | 118,830,000 円 |
5位 | 片岡 雅裕 | 115,966,485 円 |
6位 | 磯部 誠 | 114,639,000 円 |
7位 | 深谷 知博 | 114,208,000 円 |
8位 | 池田 浩二 | 96,591,000 円 |
9位 | 菊地 孝平 | 96,310,000 円 |
10位 | 桐生 順平 | 96,086,133 円 |
2022年は、白井英治選手が自身初のグランプリ制覇を達成。2020年に引退した師匠・今村豊元選手が唯一果たせなかったタイトルを獲得し、賞金王に輝きました。
その他、目立った点としては、過去5年以上ずっと10位以内をキープしていた峰竜太選手の名前が見当たりません。これは、規約違反により2022年初から4か月の出場停止処分を受けてしまい、レースに出ることができなかったためです。
片岡雅裕選手は、SGの優勝戦で、フライング絡みで6号艇からラッキーな優勝(第68回ボートレースメモリアル)。賞金ランキングが一気に上がり、5位にランクインしています。
2021年度
順位 | 選手名 | 金額 |
1位 | 瓜生 正義 | 172,782,000 円 |
2位 | 峰 竜太 | 148,076,000 円 |
3位 | 白井 英治 | 144,121,000 円 |
4位 | 原田 幸哉 | 132,837,266 円 |
5位 | 平本 真之 | 126,892,640 円 |
6位 | 濱野谷 憲吾 | 125,249,928 円 |
7位 | 桐生 順平 | 116,113,666 円 |
8位 | 辻 栄蔵 | 98,517,232 円 |
9位 | 前本 泰和 | 94,740,000 円 |
10位 | 丸野 一樹 | 94,688,000 円 |
2021年は、天才と呼ばれる瓜生正義選手が、自身2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王に。
この年は、直前まで峰竜太選手がランキングのトップであり、しかもグランプリで順当な勝ち上がりをみせて優勝戦も1号艇と、大本命でした。
このまま峰選手の3度目の賞金王かと思われましたが、優勝戦で峰選手がまさかの転覆、妨害失格。完走したのは瓜生選手と白井英治選手の2艇だけという大波乱となり、結果的に瓜生選手がグランプリ制覇となりました。
3位の白井選手は、残念ながら賞金王にあとほんの少しのところで散りました(翌2022年には、見事に獲得しています!)。
2020年度
順位 | 選手名 | 金額 |
1位 | 峰 竜太 | 253,027,000 円 |
2位 | 寺田 祥 | 155,932,000 円 |
3位 | 毒島 誠 | 155,208,000 円 |
4位 | 吉川 元浩 | 132,013,932 円 |
5位 | 篠崎 仁志 | 113,269,333 円 |
6位 | 松井 繁 | 110,177,000 円 |
7位 | 平本 真之 | 109,877,000 円 |
8位 | 菊地 孝平 | 105,976,000 円 |
9位 | 新田 雄史 | 101,875,606 円 |
10位 | 深谷 知博 | 101,528,333 円 |
峰竜太選手が、ただ一人、2億円超えの賞金獲得を果たして、ぶっちぎりの賞金ランキングトップとなったのがこの2020年。
峰選手はこの年、数えること14本のレースで優勝し、2本はSG(第25回オーシャンカップ、第35回グランプリ)で、3本はG1という活躍。名実ともに、競艇界のトップレーサーとして君臨しました。
毒島選手は、この年はSG優勝は1回のみ(第23回チャレンジカップ)で、3位でした。
その他、10位の深谷知博選手は、初のSG優勝を果たして(第67回ボートレースダービー)ランクイン。
2019年度
順位 | 選手名 | 金額 |
1位 | 石野 貴之 | 225,642,666 円 |
2位 | 毒島 誠 | 179,419,000 円 |
3位 | 吉川 元浩 | 161,896,000 円 |
4位 | 桐生 順平 | 149,641,000 円 |
5位 | 瓜生 正義 | 124,615,000 円 |
6位 | 白井 英治 | 119,457,000 円 |
7位 | 峰 竜太 | 118,125,000 円 |
8位 | 井口 佳典 | 107,335,266 円 |
9位 | 馬場 貴也 | 102,847,932 円 |
10位 | 田村 隆信 | 101,445,000 円 |
石野貴之選手がグランプリ制覇を果たし、賞金ランキングトップとなった2019年。石野選手はこれまでにも何度かSGを優勝していますが、グランプリについては自身初でした。
前年に引き続き2つのSGを制した毒島誠選手は、これまた前年に引き続き2位でした。
2019年のランキングは、後にグランプリ優勝を果たす選手を含め、最近の競艇界の中心となっている実力者が揃い踏みしており、石野選手はそのメンバーを押さえて賞金王になったという点でもすごいです。
2018年度
順位 | 選手名 | 金額 |
1位 | 峰 竜太 | 202,924,000 円 |
2位 | 毒島 誠 | 192,772,500 円 |
3位 | 白井 英治 | 126,401,000 円 |
4位 | 井口 佳典 | 116,257,800 円 |
5位 | 岡崎 恭裕 | 87,217,000 円 |
6位 | 桐生 順平 | 86,710,959 円 |
7位 | 中島 孝平 | 86,562,000 円 |
8位 | 守田 俊介 | 86,254,300 円 |
9位 | 菊地 孝平 | 85,276,000 円 |
10位 | 馬場 貴也 | 84,006,000 円 |
今を時めくトップレーサーである峰竜太選手が、初めてグランプリ制覇したのがこの年。グランプリ賞金である1億円を上乗せして、僅差で賞金王を獲得しました。
2位の毒島誠選手は、オーシャンカップとボートレースメモリアルの2つのSGに勝利しましたが、惜しくも2位に終わりました。毒島選手は毎年のようにグランプリに参戦し、何度も優出していますが、グランプリ制覇は未達成です。
生涯獲得賞金ランキング(総合)
次に、これまでの生涯獲得賞金ランキングTOP10について見ていきましょう(2023年2月時点)。
順位 | 選手名 | 金額 |
1位 | 松井 繫 | 3,950,105,802 円 |
2位 | 今村 豊(2020年引退) | 2,941,446,172 円 |
3位 | 山崎 智也(2022年引退) | 2,596,902,205 円 |
4位 | 今垣 光太郎 | 2,552,291,289 円 |
5位 | 瓜生 正義 | 2,516,789,291 円 |
6位 | 濱野谷 憲吾 | 2,403,639,116 円 |
7位 | 太田 和美 | 2,282,857,333 円 |
8位 | 植木 通彦(2007年引退) | 2,261,867,369 円 |
9位 | 田中 信一郎 | 2,132,865,998 円 |
10位 | 池田 浩二 | 2,049,552,250 円 |
競艇史に名を刻むレジェンド級の名前が勢揃いしている、生涯獲得賞金ランキング。
上の表は2023年2月時点ですが、2023年5月のボートレースオールスター期間中、1位・松井繁選手(大阪支部)の通算獲得賞金はついに40億円を突破しました!
松井選手は、絶対王者の異名を持つ凄腕レーサー。
寄る年波には勝てず、昨今では一般戦周りも増えてきている様子ですが、2023年になっても「第4回BBCトーナメント」(PG1)で優勝するなど、その実力は健在です。
なお、上の表では山崎選手が3位ですが、2023年5月時点では、3位に今垣選手が26億52万円で付けています。
なお、今垣選手は1位・松井選手と同年齢であり、松井選手の記録は当面破られることはなさそうです。
注目したいのは、「ブルーインパルス」こと池田浩二選手が10位にランクインしていること。池田選手は1978年生まれであり、トップ10では最年少。今後、どこまで上位に食い込めるか注目です。
ちなみに、ランキング入りしている山崎・植木の両氏は若くして引退しており、もし現役を続けていたら、松井選手の上を行っていた可能性もあります。
レジェンド選手たちも、それぞれの事情があって引退しました。今村選手や植木選手については、こちらの記事をご覧ください。
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