競艇のコース取り(場所取り)は、見ていると簡単そうに見えるのですが、実に奥深いものがあります。
2分近くというレース時間に対してピットアウトからスタートまでの時間は1分近くあり、スタートまでの時間で選手たちは色々な戦略を立てるんです。
アウトスタートなら「まくり」を考えているでしょうし、ピットアウト後にすかさずインコースへ割って入ろうと考える選手もいます。
また、インにいるのにあえてアウトから進入する「まくり屋」もいるなど、コース取りだけをとってみても非常に面白いですよね。
場所取りについて
意外と知らない方が多いのですが、競艇では1号艇が1コース(イン)に入るといった決まりはありません。
ですから6号艇が1コースに入ってもいいですし、その逆に1号艇が6コースに入ってもでもいいわけです。
オートや競馬、競輪に至っては最初からコースが決まっているので、競艇がいかに自由というか奥が深いのがわかると思います。
枠順通りの進入が多い
多くの競艇選手は最初から場所取りを考えているわけではなく、ピットアウトからの流れでコースを決めることになりますが、基本的には枠順通りの進入となることが多いです。
ただし、稀に6号艇がインを取りに行くといったこともあり、そうなると一気にレースが盛り上がることは必至!
ちなみに、ちょっとした裏ネタになりますが、昔は場所取りがかなり自由だったようで、通なファンは進入コースのときから駆け引きを楽しんでいたようです。
しかし、現在は場所取りが初心者にはわかりにくいという理由で場所取りが制限されてしまい、それが結果的に競艇離れの原因となったとも言われています。
それと、駆け引き的な要素とは別に、先輩後輩のしがらみも影響していると思います。
勝負の世界ということを考えれば強いものが偉いはずなのですが、やはり競艇界でも年功序列のルールがあるのか、先輩が先にインを取りにいったら若手は譲るみたいなところがあるのではないでしょうか。
※待機行動についての詳しいルールはこちら
⇒【競艇のルール】フライングスタートやルール変更(改正)の歴史
アウト屋の存在
競艇ではインコースが絶対的に有利と言われているため、アウトコースにはメリットが何もないと思うかもしれません。
アウトコースから1着を取りに行こうとするなら、インコースの艇をまくって勝つしかありません。
しかし、中には「まくり屋(アウト屋)」と呼ばれる、6コースを主戦場としている選手もいます。
まくり屋をこよなく愛して舟券を買い続けるコアなファンもいるほどで、6コースからの豪快な大外まくりは「競艇の華」といってもいいでしょう。
6コースはたっぷりと助走距離を取って最高速で1コースまでを駆け抜け、他の5艇をごぼう抜きしなければならないわけですが、6コースからのまくりが見事に決まった瞬間は思わず見とれてしまうほど。
そして、まくりが決まってトップに立てば、外れ舟券が乱れ飛ぶような騒乱状態になるわけですねw
アウトスタートのメリット
アウトスタートのメリットをあげるとすれば、まずは視界が良好で他の艇の動きをすべて確認できるということ。
また、他の5艇が繰り広げるコース争いを気にする必要がないのもメリットと言えますね。
後は風の影響や潮の満ち引きによる影響で、アウトコースが有利になることもあります。
6コースは新人御用達のコースとも言われていますが、その中でまくり屋と言われるベテランが大外を取った場合は、俄然競艇場内は盛り上がること必至です!
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