「クイーンズクライマックス」は、年末に行われるレースであり、その年のナンバーワン女子レーサーを決める戦いで、プレミアムG1(PG1)の1つです!
2024年の第13回は、12月26日(木)〜12月31日(火)の日程で、「ボートレース蒲郡」で開催されました。
この記事では、クイーンズクライマックスのレース概要や過去の優勝者、直近開催の結果などについて解説します。
概要
「クイーンズクライマックス」は、2012年より開始されたG1レース「賞金女王決定戦競走」が前身です。
2014年に現在の名前に変更され、プレミアムG1(PG1)に格上げになりました。
日程は12月のグランプリ後、年の瀬に行われ、大晦日に優勝戦が行われるという日程です。
位置づけとしては、かつての賞金王決定戦(現・グランプリ)の女子バージョンであり、レースの進行形式も賞金王決定戦に準拠した形となっています。
出場のための選考基準は、下の通りです。
- 第1選考:1月1日~10月31日の期間で、(女子)獲得賞金ランク上位42名を選抜
- 第2選考:1月1日~チャレンジカップ終了日の期間で、獲得賞金ランク上位12名を選抜(但し、第1選考で選抜された選手は除く)
- 第1選考と第2選考を合わせた54名のうち、第2選考時における獲得賞金ランク上位12名が「クイーンズクライマックス」に、それ以外が「クイーンズクライマックスシリーズ戦」に出場
グランプリ同様、「クイーンズクライマックス」(PG1)と同時に、「クイーンズクライマックスシリーズ戦」(こちらはG3扱い)も開催されるわけですね。
まずは、開催場の勝率上位モーター12機を各選手に割り当てる抽選から始まります。
6日間の日程のうち、初めの2日間は、「クイーンズクライマックスシリーズ戦」の予選。
そして3日目から、「クイーンズクライマックス」が開始。
こちらは4日間の短期決戦で、12人で3日間の「トライアル戦」を戦い、上位6名が4日目の優勝戦に進むという流れです(こちらのサイトが分かりやすいです)。
ちなみにトライアル戦は、初日の枠番は賞金ランキング順、2日目・3日目は抽選になります。
「クイーンズクライマックス」の優勝賞金は1,700万円(2024年度)で、女子レーサーのみの大会としては最高額になるため、女子選手としては賞金ランキング上位12位以内を目指して頑張ることになります。
クイーンズクライマックスの特徴
クイーンズクライマックスは女子戦であり、例えば男子選手中心のグランプリのような積極的な位置取り争いはあまり起こりません。艇番通りに並ぶ可能性が高いことを覚えておきましょう。
女子戦の場合、まず位置争いをするということが非常に少なく、一部の混合戦グレードレース常連の女子選手を除き、前づけの経験そのものが不足していることも一因かと思われます。
過去5年の開催
過去5年の開催レース場と優勝者は以下の通りです。
開催回 | 開催レース場 | 優勝者 |
2024年(第13回) | ボートレース蒲郡 | 遠藤エミ |
2023年(第12回) | ボートレース多摩川 | 浜田亜理沙 |
2022年(第11回) | ボートレース住之江 | 田口節子 |
2021年(第10回) | ボートレース福岡 | 田口節子 |
2020年(第9回) | ボートレース浜名湖 | 平高奈菜 |
2024年の優勝者は遠藤エミ選手!
ボートレース蒲郡で開催された2024年のクイーンズクライマックスは、トライアルでも圧倒的な強さを見せていた1号艇・遠藤エミ選手が、2度目の本大会Vを達成しました!
3日間のトライアルを終え、12/31大晦日の優勝戦に臨んだのは以下の6選手。
※トライアルの得点:1着=10点、2着=9点、3着=7点、4着=6点、5着=5点、6着=4点
- 遠藤エミ(29点:10点+10点+9点)
- 渡邉優美(25点:6点+10点+9点)
- 細川裕子(23点:7点+6点+10点)
- 三浦永理(21点:10点+5点+6点)
- 海野ゆかり(20点:4点+6点+10点)
- 平山智加(20点:7点+9点+4点)
トライアル3走のうち、2度の1着を果たした遠藤エミ選手がポールポジションを獲得。得点合計2位の渡邉優美選手に大差をつけてのトップ通過でした。
インの強い蒲郡、1号艇の遠藤選手が優勝の最有力候補でしたが、トライアル3日目は海野ゆかり選手に差されて1号艇から2着でした。
そして迎えた大晦日の優勝戦、遠藤選手は深めのインからコンマ13の好スタート。
1Mの攻防では3号艇・細川選手の厳しい攻めを受けますが、さばき切って先マイ、バックストレッチで独走状態に。そのままゴールしました。
ピットに帰ってくるなり、「ほっとしました」と笑顔を見せ、少し目を潤ませていた遠藤選手。
2025年のグランプリについて聞かれると、「まだそこを意識して走れる力はついていないと思うので、目の前のレースを走って、チャンスがあるときに取れるように頑張りたい」とコメントしていました。
これで4年連続、5回目の年間賞金女王に輝いた遠藤選手。8月のレディースチャンピオンと合わせ、史上初の女子G1「夏冬連覇」達成です。2025年は再びSGで勝利してほしいですね!