ボートレーサーの目標である賞金王決定戦(グランプリ)は12月に開催されますが、その前哨戦に位置づけられるSG・チャレンジカップ。
2024年は、11月19日(火)~11月24日(日)にかけて、「ボートレース下関」で開催されました。
この記事では、チャレンジカップのレース概要や過去の優勝者、直近開催の結果などについて解説していきます。
※他のSGの開催日程・レース結果についてはこちらの記事をご覧ください。
チャレンジカップとは
チャレンジカップは、1998年(平成10年)に新設された最も新しいSG競争です(当初は「競艇王チャレンジカップ競走」、2010年より現名称)。
出場資格はシンプルで、1月1日~10月31日の獲得賞金上位者(上位34名)。他のSGと異なり、前年度の優勝者や直近SGの優勝者などの優先出場権はありません。
グランプリが年間獲得賞金ランキング上位18名で争われるのに対し、チャレンジカップは10月31日時点での年間獲得賞金ランキング上位34名で争われます。
まさにグランプリの前哨戦であり、グランプリ直前に現時点での最高峰のレースがみられます。
グランプリ優勝を狙っている選手にとっては、ライバルを知る良い機会でもあります。
賞金金額は、ボートレースの中で3番目に高い3,600万円になります!(2024年度)
グランプリ前の最終ボーダーライン争い
グランプリに向けては、まず①ランキング上位18位以内に入ることができるか、さらに②上位6人に入ることができるか、の2つのボーダーラインがあります。
チャレンジカップ優勝者には3,600万円(2024年度)もの金額が上乗せされるので、まさに、この①と②のボーダーをめぐる最後の勝負になります。
例年、チャンレンジカップは荒れることが多く、「その年のトップの成績を残している選手」ではなく、ダークホース的な存在の選手が優勝することが多いと言われています。
理由としては、ランキング上位の選手は既にグランプリを見据えており、チャレンジカップでは「フライングや事故を避けよう」という意識が働きやすいからのようです。
すでに安全圏の選手と、ボーダーライン上の勝負駆けの選手との間で、勝負にかける必死さの差が現れるということですね。
※予想紙などで「ランキング7位・8位は1st初日の1号艇になるため、敢えて狙いに行く選手もいる」などの見方もありますが、チャレンジカップ中にも順位は変動するため、わざと狙うのは簡単ではありません。
過去5年の優勝者
チャレンジカップは2024年で27回目の開催となり、過去5年の優勝者は以下の通りです。
開催回 | 開催レース場 | 優勝者 |
2024年(第27回) | ボートレース下関 | 河合佑樹 |
2023年(第26回) | ボートレース三国 | 片岡雅裕 |
2022年(第25回) | ボートレース鳴門 | 深谷知博 |
2021年(第24回) | ボートレース多摩川 | 辻栄蔵 |
2020年(第23回) | ボートレース蒲郡 | 毒島誠 |
参考:https://www.boatrace.jp/owpc/pc/data/record/list?category=2500
2024年(第27回)の優勝者は河合佑樹選手!
11/19(火)~11/24(日)にかけて下関競艇場で開催された2024年のチャレンジカップですが、1号艇の河合佑樹選手がトップスタートを決め、そのまま押し切って優勝!
競艇界屈指のイケメンとも呼ばれる河合選手は37歳(2024年11月時点)。これまで2022年1月の尼崎センプルカップ(G1)がベストの優勝記録でしたが、今回、SG初優出・初優勝となりました!
予選・準優戦を経て、11月24日(日)の優勝戦は、以下の6名で争われることになりました。
- 河合 佑樹(静岡支部)
- 坪井 康晴(静岡支部)
- 寺田 祥(山口支部)
- 土屋 智則(群馬支部)
- 池田 浩二(愛知支部)
- 佐藤 翼(埼玉支部)
予選を1位・2位で突破し、優勝戦1号艇・2号艇を掴んだのは、静岡支部の師弟コンビでした。
そう、坪井選手(47歳)は河合選手(37歳)の師匠なのです。
さらに、2人の選考順位は、予選で1号艇がない選考順位ワースト2でした(※坪井選手は、石野貴之選手の欠場により予備1位から繰り上がり)。
「2人で優勝戦に乗れたら、もう感動ですね!」と話していた河合選手。まさかの師匠と1号艇・2号艇で乗ることになり、見事に結果を出しました。
2着は3号艇・寺田選手、3着は4号艇・土屋選手で、結果は1-3-4(3連単は¥1,520)。
ちなみに2号艇・坪井選手は追突されてプラグが折れたため、不完走失格となりました。
レース直後は坪井選手の失格の原因が不明だったため、河合選手は優勝直後のインタビューでは「坪井(康晴)さんが心配ですけど」とコメント。
その後、坪井選手から「ごめんな、水を差して」言われたそうで、涙を浮かべてがっちり抱き合っていました。
選考順位最下位の34位で選出されていた河合選手、この結果は”史上最大の下克上“などと言われています。グランプリ1stにも出場決定です!
初日ドリーム戦の結果
初日12Rに開催されたドリーム戦は、11/5時点での賞金ランキングで決定された以下の6人で争われました。
- 馬場貴也(直近1位)
- 毒島 誠(直近2位)
- 峰 竜太(直近5位)
- 平本真之(直近6位)
- 菊地孝平(直近7位)
- 池田浩二(直近11位)
結果は1-4-5。1号艇・馬場選手が先制ターン、バックストレッチで後続を突き放し、そのままゴール。2位には、1マークでインを上手く突いた平本選手が入りました。