全ボートレーサーの目標である賞金王決定戦(グランプリ)は12月に開催されますが、その前哨戦に位置づけられるチャレンジカップ。
2022年は、11月22日(火)~11月27日(日)にかけて、「ボートレース鳴門」で開催されました。

この記事では、チャレンジカップのレース概要や過去の優勝者、直近の優勝者、注目選手のレース結果などをご紹介します。
※他のSGの開催日程・レース結果についてはこちらの記事をご覧ください。

チャレンジカップとは
チャレンジカップは、1998年(平成10年)に新設された最も新しいSG競争です(当初は「競艇王チャレンジカップ競走」、2010年より現名称)。
出場資格は極めてシンプルで、1月1日~10月31日の獲得賞金上位者(上位34名)です。他のSGと異なり、前年度の優勝者や直近SGの優勝者などの優先出場権はありません。
グランプリが年間獲得賞金ランキング上位18名で争われるレースであるのに対し、チャレンジカップは10月31日時点での年間獲得賞金ランキング上位34名で争われるレース。
まさにグランプリの前哨戦であり、グランプリ直前に現時点での最高峰のレースがみられるのが、このチャレンジカップです。グランプリ優勝を狙っている選手にとっては、ライバルを知る良い機会でもあります。
賞金金額は、ボートレースの中で3番目に高い3,300万円になります!
過去5年の優勝者
チャレンジカップは2022年で25回目の開催となり、過去5年の優勝者は以下の通りです。
開催回 | 開催レース場 | 優勝者 |
2022年(第25回) | ボートレース鳴門 | 深谷知博 |
2021年(第24回) | ボートレース多摩川 | 辻栄蔵 |
2020年(第23回) | ボートレース蒲郡 | 毒島誠 |
2019年(第22回) | ボートレース桐生 | 石野貴之 |
2018年(第21回) | ボートレース芦屋 | 馬場貴也 |
参考:https://www.boatrace.jp/owpc/pc/data/record/list?category=2500
第25回チャレンジカップの優勝者は深谷知博選手!
2022年、第25回チャレンジカップを制したのは、静岡支部の深谷知博選手でした!
深谷選手は、1988年生まれの静岡県出身(静岡支部)、登録期は103期の選手。
2020年のボートレースダービー以来、2度目のSG制覇となりました。
優勝戦の様子
2022年12月27日(日)、チャレンジカップ最終日の第12Rにて優勝戦が行われました。
優勝戦の出走メンバーと、レース時点の賞金額は以下の通り:
- 山口剛(広島支部):賞金額1億0963万円(2位)
- 石野貴之(大阪支部):賞金額 6944万円(13位)
- 片岡雅裕(香川支部):賞金額 8528万円(5位)
- 平本真之(愛知支部):賞金額 5492万円(29位)
- 篠崎仁志(福岡支部):賞金額 5531万円(27位)
- 深谷知博(静岡支部):賞金額 5570万円(25位)
1号艇の山口選手は、予選トップ通過から、優勝戦の1号艇をゲット。グランドチャンピオン(6着)、ボートレースメモリアル(2着)、ボートレースダービー(2着)に続いて、本年4回目のSG優出です。このチャレンジカップで優勝すれば、馬場貴也選手を抜いて賞金ランキング首位に立つ見込みでした。
その他、グランプリ出場枠18人の争いは、5日目を終えて1位の馬場選手から16位の上條選手までが当確ラインに到達。
残り2枠を巡って、この優勝戦の4〜6枠の平本選手・篠崎選手・深谷選手の3人が争うといった格好でした。
そして始まった決勝戦は・・・
1周1マークで、1コース山口選手が逃げを狙うものの、ターン後は5コースから差しに入った篠崎選手と競り合う形に。
なんとか山口選手が篠崎選手を抑えて、トップをキープしたかに見えましたが・・・
勢い余って1周2マークでコースを外したところ、開いた内を3番手から差した6号艇・深谷選手が一気に展開を突いて抜け出し、そのまま優勝!!
同時開催されていたG2レースの「第9回レディースチャレンジカップ」も5号艇・中村桃佳選手が6コースからまくり差しを決めて優勝しましたが、似たような波乱の決着となりました。
1号艇・山口選手は無念の2着。賞金ランキング1位の馬場選手との入れ替わりは果たせず、トライアルセカンドからの1号艇での出走という、グランプリ制覇への大きな近道は惜しくも逃すことになりました。