
競艇はイン有利なのはご存知の通りですが、かつて、あえて大外の6コースに構えて、トップスタートからの一発勝負で勝ちに行こうとする「アウト屋」「まくり屋」と呼ばれる選手たちが存在しました。
持ちペラ制度の廃止以降、こういったレーサーは絶滅危惧種となってしまいましたが、小川晃司選手は貴重な生き残りです!

この記事では、最後に残った「アウト屋」小川晃司選手について、またアウト屋が揃った伝説のレースについて取り上げます!
小川晃司選手について

小川晃司選手は1968年生まれ。
登録期は62期で、登録番号は3352。福岡県出身で、福岡支部に所属しています。
この小川選手、知る人ぞ知る「まくり屋」です。
小川選手は基本的に6コースからまくりを狙っていきます。ですので、1号艇だろうが、2号艇だろうが、いつも6コースへ行くのです!
競艇選手は全部で1,600人あまりですが、6コースの1着率が10%を超える選手はそうそういません。その一人が小川選手なのです。
皆さんもご存じの通り、競艇では6コースが一番不利です。つまり、わざわざ一番不利な条件であえて戦おうというのが小川選手なのです。

「アウト屋」で有名な選手には、他に阿波勝哉選手がいました。阿波選手についてはこちらの記事をご覧ください!

ある後輩が、小川選手に、「何故アウト屋になったのか?」と質問したところ、以下のような答えが返ってきたそうです。
小川選手は、ピット離れからして他の選手とは違います。何しろペラの出足が最悪なので、仕方ないのですが・・・
実際に動画でみてみましょう(小川選手は6号艇)。
見ると分かると思いますが、小川選手は6コースにデンと構えるのではなく、ずっと右の方にいて、スタートが始まると走り始めて回り込むようにして6コースに入ってきます。
本人はこれを「流れ込み」と言っており、こんなスタートを切るのは小川選手だけです。
ちなみに後輩が、「もし4号艇・5号艇が一番後方にぺたっと張り付いていたらどうするんですか?」と聞いたところ・・・
では、その結果の勝率はどうかというと、下表の通りです(2025年9月時点)。

1コースから4コースは「進入固定レース」を走った結果なので、やむなく走った結果ですが、実は「ちゃんとインでも走れる」のです!!
また、5コースが多いのは「進入固定レース」に加えて、「デビュー間もない新人は6コースから行く」という暗黙の掟があるので、そういった選手がいた場合に6コースを譲った結果です。
なお、小川選手は現在B1級。阿波選手と同様に、持ちペラ制度の廃止前はA級でしたが、その後は成績を落としています(阿波選手の記事を参照)。
伝説のアウト屋の共演レース!?
さて、そうなると、もし小川晃司選手と阿波勝哉選手が一緒のレースになったらどうなるのだろう?という疑問が湧いてきませんでしょうか。
なんと、6コースの取り合いという、非常に珍しい光景が展開されるのです!
2019年2月27日、ボートレース若松で行われた「若松夜王S第5戦BOATBoyカップ個性派王決定戦」というレース(すごい名前ですが)。
2月27日、この開催の3日目第12レースにおいて、以下のような対決が実現しました。
- 小川 晃司
- 澤 大介
- 阿波 勝哉
- 赤岩 善生
- 今井 貴士
- 伯母 芳恒
1号艇が小川選手、3号艇が阿波選手、さらに2号艇の澤大介選手も、当時は6コース専門のアウト屋でした!!

つまり、「6コースのまくり専門の選手」が3人も揃ってしまったレースなのですね!!
それでは、実際の映像をご覧下さい。
もう、コース取りは滅茶苦茶です!笑
結局、進入は456/231となり、 4コースに2号艇・澤選手、 5コースに3号艇・阿波選手、 6コースに1号艇・小川選手となりました!!
結果は5-2-4(澤選手が2着)。
小川選手も阿波選手も負けてしまいました!
3連単¥16,680でしたが、もう現在では、こんなレースは見られません。
持ちペラ制度の廃止が、まくり屋の生命線を奪ったと言って良いでしょう。
2025年、ついに阿波選手がアウト屋から引退宣言(全コース進入を解禁)をしました。
小川選手は、「(伸び型に仕立てていた)阿波選手とはタイプが違いますからね。僕のペラはインからでも使えるくらいなので」と、自分はフライングが少ない自在派であるとコメントしています。

現在でも「6コースまくり」をやっているのは小川選手だけ。「まくり屋」の最後の生き残り、小川晃司選手を全力で応援したいと思います!

