(※画像引用元:https://www.youtube.com/embed/kBBJL3XcU18)
競艇のレースを観ていると、たまに「安定板を使用」というアナウンスが入ります。
この「安定板」とは一体何か、皆さんはご存知でしょうか?
これは名前の通り、ボートに装着させて水面で安定させるオプションのようなものなんですよ。
安定板とは?
安定板とは荒天時などの水面のうねりが高い日に、ボートへ取り付けられるU字型の板のことです。
安定板をモーターの下部に取り付けることによって、ボート自体の水平バランスが良くなり転覆するリスクを減らすことができます。
つまり、ボートの安定性を上げることによって選手を事故から守ることが、安定板を使用する最大の目的となっているんですよ。
事故防止以外の効果
安定板は、事故防止以外にも取り付ける意味があります。
それは、モーターがキャビらないようにするため!
レース中のボートはプロペラの回転により水を掻いて進むのですが、水面が荒れていると激しいうねりによってプロペラが水面から出過ぎてしまうんです。
すると、プロペラはうまく水が掻けずに、ボートの推進力が弱くなってしまいます。
そこで、安定板を取り付けることによりプロペラが空回りしてしまわないようにするんですよ。
キャビるとは?
キャビるとは「キャビテーション」の略語になります。
キャビテーションとは、プロペラが空転状態になることで推進力が弱くなってボートが減速することを言います。
つまり、水面のうねりが原因でスピードが出なかったり、減速してしまうことを「キャビる」と言うんですね。
安定板使用の影響
安定板を取り付けると、それ自体が水面を進むことへの抵抗力となってしまいまうため、伸び足が弱くなってしまうという特徴があります。
このことから、モーターの機力差が付きやすくなってしまうため、モーターの調子が悪いと勝負にならないようですね。
しかし、悪い事ばかりではありません。
ターン時にはしっかり水を掻いて安定するので、回り足が良くなるという効果もあるんですよ。
有利になるのはどのコース?
安定板を使用して有利になると言われているのはインコース。
これは前述したように、安定板の影響で伸び足が悪くなることに原因があります。
「伸び足=スピード」なので、アウトコースからスタートする艇はインコースの艇に追いつけないということ。
アウトコースの艇はマクリ・マクリ差しが主な戦法のため、スピードがないとマクリ切ることが難しいんです。
回り足が良くなることでマクリが決まりやすいんじゃないかと考える方もいらっしゃると思いますが、マクル相手がいない可能性が高くなってしまうわけなんですね(笑)
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