
「ヤングダービー」は、若手レーサーのナンバーワンを決めるレースであり、プレミアムG1(PG1)の1つです。
2026年(第13回)は、9月22日(火)~9月27日(日)の日程で、「ボートレース若松」で開催中です!

この記事では、ヤングダービーのレース概要や過去の優勝者、レースの見どころや注目選手などをご紹介します!
ヤングダービーとは
ヤングダービーは、満30歳未満の若手ボートレーサー(ヤングレーサー)を対象とした、プレミアムGI競走(PG1)です。


競艇選手は約1,600名いますが、その約4分の1にあたる400名程度が「ヤングレーサー」に当たります。
優勝賞金は1,300万円(2026年度)と高額であり、まだビッグレースに出られないヤングレーサーにとっては、大きな目標となっています!
このヤングダービー、かつては「新鋭王座決定戦競走」と呼ばれていましたが、2014年から現名称に変更され、PG1レースに格上げされました。
この際に、出場条件も「デビュー6年目未満の選手」から「30歳未満の選手」に変更。
出場資格は、その年の9月1日時点で30歳未満の選手の中で、前年7月1日~当年6月30日までの勝率上位者、前年度の優勝者。
これに加えて、「イースタンヤング」と「ウエスタンヤング」という、このレースの前哨戦となるプレシリーズ(いずれもG3レース)があり、これら2つのレースの優勝者も出場権が獲得できます。
※「イースタンヤング」も「ウエスタンヤング」も、出場資格は満30歳未満の勝率上位者
2026年イースタンヤングの優勝者
「イースタンヤング」は、東日本の若手達の戦いであり、桐生競艇場から住之江競艇場までの所属選手が対象になります。
2026年の第13回は、7月にボートレース津で開催され、地元エースの22歳・中山翔太選手(三重支部)が優勝しました。

初優勝が昨年12月だった中山選手ですが、これで2026年は4回目の優勝。現時点での通算優勝は5回です。
「あと2回優勝して、SG出場権を絶対に取る。ヤングダービーも周年記念も優勝を目指したい!」と力強く語っていました!
2025年ウエスタンヤングの優勝者
「ウエスタンヤング」は、西日本の若手達の戦いであり、尼崎競艇場から大村競艇場までの所属選手が対象になります。
2026年の第13回は、7月にボートレース福岡で開催され、29歳・地元レーサーの中亮太選手(福岡支部)が優勝しました。

予選トップからの堂々の優勝でしたが、賞金ランキング2位に君臨する定松勇樹選手を振り切っての優勝。
「(定松選手は)来ると思っていたけど、想定以上のターンをしてきた。。本当にギリギリでした!」とコメントしていました。
ルーキーシリーズの予想ポイント
ヤングダービーに限った話ではありませんが、一般的に若手レーサーが集まるとレースは荒れやすく、1号艇の勝率は通常より高くないと言われます。
これは、ベテランがおらず気を使わなくて済むという点と、同世代同士なので遠慮がいらないという点があると思われます。
また、コース別1着率を比較すると、1コースの勝率はそれほど変わらないが、ルーキーシリーズは2コースより3コースの方が1着率が高い(vs. 通常レースは2コースの方が高い)という傾向があります。
これは、2コースは相応のテクニックを要し、時にはSG常連選手でも難しいが(=若手には更にハードルが高い)、3コースは勢いやターンで押し切れるため、勢いのあるルーキーはまくりが多い(決まりやすい)傾向があるからのようです。

まくりが決まると、その外側の選手が有利。ヤングレーサーのレース展開予想の際には、この点も考慮に入れましょう!
ヤングダービーの過去5年の開催
そんなイースタンヤング・ウエスタンヤングの覇者を含め、有望な若手レーサーが激突する9月のヤングダービー。
過去5年の開催レース場と優勝者は、以下の通りです。
| 開催回 | 開催レース場 | 優勝者 |
| 2025年(第12回) | ボートレース宮島 | 前田滉 |
| 2024年(第11回) | ボートレース桐生 | 関浩哉 |
| 2023年(第10回) | ボートレース下関 | 上條暢嵩 |
| 2022年(第9回) | ボートレース多摩川 | 近江翔吾 |
| 2021年(第8回) | ボートレース徳山 | 羽野直也 |
2025年の優勝者は前田滉(まえだ・ひかる)選手
2025年(第12回)のヤングダービーはボートレース宮島で開催されましたが、5コースから前田滉(まえだ・ひかる)選手が勝利し、G1初優出で優勝を決めました!
2025年9月28日に開催された優勝戦は、以下のメンバーで争われました。
- 新開 航
- 中山 翔太
- 井上 忠政
- 吉田 裕平
- 前田 滉
- 中村 日向
2号艇・中山選手と5号艇・前田選手が激しいトップ争いを繰り広げるも、最終周回の1マークで井上選手が中山選手に接触。
井上選手は妨害失格、中山選手は転覆となり、最終的には5-1-6という予想もつかない結果に。3連単は¥14,130でした。
2026年(第13回)の見どころ・注目選手
それでは、2026年(第13回)ヤングダービーの見どころ・注目選手について見ていきましょう。

なお、賞金ランキング2位の定松勇樹選手はスタート事故による辞退期間中のため不参加。同じ峰軍団の末永和也選手も不参加です。
今期勝率からみた注目選手
まずは、出場52選手の今期勝率ベスト12を見てみましょう。

トップは宮之原輝紀選手の7.80。上位11人までが7点台と、十分な勝率を残しています。
ただし、ヤングダービーの難しいところは、デビューから日が浅い選手が多いことです。
同じ高勝率でも、一般戦でB級選手を相手に積み上げた数字なのか、G1・SGでトップレーサーと戦って残した数字なのかでは意味が違います。
そこで今回は、出場選手のG1・SGでの勝率も比較してみましょう。

まずG1勝率を見ると、全国勝率とはかなり顔ぶれが変わります。
1、2位は女子選手ですが、女子戦にもG1があるため、この点は男子選手より有利です。
一方、全国勝率トップの宮之原選手は11位まで下がり、一般戦では圧倒的でもG1ではまだ数字を落としていることが分かります。
対照的に、男子トップの西岡顕心選手はG1でも高勝率を維持しており、すでに「記念常連クラス」の実力を備えていると言えるでしょう。
今回は15位まで掲載しましたが、15位・畑田汰一選手の6.12がちょうどA1級ボーダー付近です。
つまり、この表の選手たちはG1でもA1級相当の勝率を残していることになります。
続いてSG勝率です。

今回の出場選手でSG経験があるのは13人ですが、ここまで絞ると実力差がさらに見えやすくなります。
特に西岡選手のSG勝率7.79は驚異的で、すでにSG常連クラス。吉田裕平選手も同様に高い数字を残しています。
常住蓮選手、砂長知輝選手もSGで7点台を記録しており、このメンバーでは明らかに上位です。
一方、G1勝率トップの米丸乃絵選手はSGでは10位まで後退。平川香織選手はまだSG経験がありません。
女子勢で警戒したいのは清水愛海選手と高憧四季選手です。
通常のSGでは男子トップレーサーがそろうため女子選手は苦戦しますが、ヤングダービーには峰竜太選手や毒島誠選手のようなベテランのSGトップ層はいません。
そのため今回は男女差を必要以上に意識する必要はなく、むしろ体重の軽い女子選手が有利になる場面もあるでしょう。

特に女子選手は差し、まくり、まくり差しを使う自在型が多く、3・4コースを得意とする選手も少なくありません。これは決まり手が多彩な若松とも相性が良さそうです。
SG勝率でA1級ボーダーを上回る上位7選手は、今回のメンバーでは「格上」と考えてよいでしょう。清水選手、高憧選手が3・4コースに入った時は要注意です。
今回G1・SG勝率を紹介した理由は、全国勝率だけでは見えない「本当の実力」を確認するためです。
若手選手は一般戦で高勝率を残していても、G1、SGへ上がると数字を大きく落とすことがあります。そこで勝率を維持できるかどうかが、一つの実力の目安となります。
G1勝率上位の選手も、今回のメンバーなら十分に有力です。相手関係と枠番次第では積極的に狙ってよいでしょう。
特に米丸選手は1号艇で非常に強く、SGでも馬場貴也選手を振り切って逃げ切った実績があります。
自在型の多い女子選手の中では珍しい「信頼できるイン屋」です。予選では必ず一度は1号艇が回ってくるため、そこは大きな狙い目となりそうです。
若松勝率からみた注目選手
若松は海水面ですが、九州の競艇場では比較的イン勝率が低く、差しやまくりも決まりやすい水面です。
予想で重要になるのが潮と風です。
満ち潮では「追い潮」となり、後ろから押されるためスロー勢が有利。反対に引き潮では「向かい潮」となり、ダッシュ勢にチャンスが生まれます。
目安として、2・3号艇の差しを狙うなら満ち潮の追い潮。4・5号艇のまくりを狙うなら、引き潮の向かい潮に向かい風が重なった時です。
そして若松には、もう一つ特殊な問題があります。
ナイター開催では3~5R付近で日没を迎えますが、その時間帯は大時計の向こうに太陽が重なり、逆光で時計が見えにくくなることがあります。
若松が地元の西山貴浩選手は、この時間帯のスタートを冗談交じりに「心眼」と表現していますが、要するに経験値が重要なのです。
特にダッシュ勢は大時計を確認しにくく、若松経験の少ない遠征組には大きなハンデとなります。
さらにナイターでは昼間から気温が下がるため、モーターの気配も変化します。周囲の景色も一変するため、スタート感覚も昼間とは違います。
若松では単にスタートタイミングが早ければよいわけではありません。
直前にレバーを緩めてフライングを回避すれば、タイミングは良くても1マークまでの伸びで負けてしまいます。重要なのは、全速のままスタートを切れるかどうかです。
そのため若松では、技術だけでなく経験値が大きな武器になります。

潮、風、昼夜の温度差、景色の変化、日没時の逆光――これだけ条件が変わる水面にいきなり対応するのは簡単ではありません。
「実力」と「若松経験」が一致しない
では、若松勝率の高い選手を見てみましょう。

若松は九州にあるため、当然ながら九州地区の選手ほど斡旋回数が多く、関東・東海勢は経験面で不利になります。
そこで先ほどのSG勝率上位選手に、若松での出走回数と勝率を重ねてみました。

ここで大きな問題が見えてきます。
SG勝率トップの西岡顕心選手は、若松ではわずか21走で勝率4.90。実力はトップクラスでも、まだ若松を攻略できているとは言えません。
一方、吉田裕平選手はSG実績に加えて若松実績も十分です。
今回のメンバーで「SGでも強く、若松でも強い」という条件を満たす選手は非常に少なく、吉田選手と宮之原輝紀選手がその代表格です。
さらに石本裕武選手も若松勝率7点台と当地相性は抜群。SG実績ではまだ上の2人に及びませんが、予選では地の利を生かして十分に戦えるでしょう。
今回のヤングダービーを難しくしているのは、まさにここです。SGで結果を残している実力者は若松経験が少なく、若松に慣れている選手はSGでの実績がまだ少ない。
昔の新鋭王座決定戦時代から、若手限定戦は荒れやすいことで知られています。その理由の一つが、この「実力差」と「経験値の差」が一致しないことなのでしょう。
加えてベテランがいないため、同世代同士で遠慮なく攻められるという面もあります。
SG経験者には整備力という大きな武器がありますが、若松巧者が良いモーターを引けば、その差を一気に埋める可能性があります。
そのため、若松での出走回数が多い選手も要チェックです。

吉田選手以外は当地勝率6点未満ですが、若松に慣れているというアドバンテージがあります。
原田才一郎選手、宗行治哉選手あたりも、好モーターを引けば十分に狙える存在でしょう。
若松のモーター
最後にモーターを見ていきましょう。

2連対率トップは49号機(若林義人選手が獲得)の53.2%で、現状では最上位モーターと見てよさそうです。
ただし上位15基でも2連対率40%超は5基だけ。さらに直近5節で2回以上優出しているモーターもありません。
つまり、若松のモーターはかなり平均化されています。
その背景にあるのが「中間整備」です。
各競艇場の整備士は非開催日に調子の悪いモーターを整備しますが、若松ではこの作業が頻繁に行われ、低勝率モーターが突然復調するケースも珍しくありません。
地元の西山貴浩選手も「ギアケースを交換した艇は要注意」と話しており、単純な2連対率だけでは判断できない水面です。
16~32位の中堅クラスでは61号機(中山翔太選手)に注目です。

前節の優勝機で、3節前にも優出しています。こうした実績を見ると、29位前後までなら整備次第で十分に戦えるでしょう。
33~48位の中堅下位でも2連対率30%前後を維持しているモーターが多く、優出実績を持つものもあります。このクラスならまだ悲観する必要はありません。
一方、49位以下になると優出歴もなく、さすがに厳しいモーターが並びます。ここを引いてしまうと、SG経験者でも苦戦を強いられそうです。
ドリーム戦の結果
9/22(火)12Rに開催されたドリーム戦は以下の6名で争われましたが、結果は1-2-3。
- 常住蓮
- 吉田裕平
- 西岡顕心
- 高憧四季
- 田中駿兵
- 中野希一
定松・末永不在のなか、峰軍団の常住選手がしっかり勝利を収めています!
まとめ
今回のヤングダービーは、非常に予想の難しい開催になりそうです。
SGで実績を残している選手は若松経験が少なく、若松に慣れている選手はまだトップクラスでの実績が少ない。そのうえモーター差も比較的小さいため、単純な全国勝率やモーター2連対率だけでは判断できません。
だからこそ重要なのが、G1・SGでの実績、若松経験、モーター気配、そして当日の潮と風です。
特に若松では、追い潮・向かい潮、風向き、昼夜の気温差、日没時の逆光までスタートに影響します。
こうした条件を細かく見ていけば、人気だけでは見つけにくい狙い目が浮かび上がってくるでしょう。
荒れることで知られる若手限定戦だけに、穴党には面白い開催となりそうです。一方、本命中心で狙う場合は、いつも以上に当日の条件を確認してから舟券を組み立てたいところです。


