競艇界のトップ選手を決める賞金王決定戦競走(グランプリ)は、その優勝賞金も最高峰!
ボートレーサーの誰もが優勝を目標とするレースですが、まず、グランプリに参加できる選手は、たったの18名だけなんです。
※こちらの記事では、グランプリのルール・賞金額などの基本情報、過去の日程・結果について、まとめています。
2024年(第39回)のグランプリ/グランプリシリーズは、毒島誠選手・前田将太選手が優勝。詳しくは下の記事をご覧ください。
グランプリのルール
グランプリは、獲得賞金ランキング上位18名のみが参加できる、競艇界の最高峰のレース。
この18名で、トライアル戦(1st・2nd)を戦い、最終日の12レースに行われる優勝戦に進出できる6名を決定します。
グランプリの出場資格
グランプリの出場選手は、1月1日~チャレンジカップ最終日までの、獲得賞金ランキング上位18名から選抜されます。
ただし、獲得賞金額に関わらず出場できないケース、前年や開催年のレース内容によっては、選出から除外されることもあります。
出場できない選手
- フライング休みが開催期間(前検日を含む)とかぶっている選手
- 褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けている選手
- 負傷や病気により辞退した選手
選出から除外される選手
- 前年の賞金王決定戦~開催年の競艇王チャレンジカップのSG優勝戦で、選手責任によるスタート事故を起こした選手
- 開催年のオーシャンカップ~競艇王チャレンジカップのSG準優勝戦で、選手責任によるスタート事故を起こした選手
ただし、グランプリ出場権のある賞金ランキング上位18名に関しては、下記の罰則からは除かれています。
- SG競走の準優勝戦におけるスタート事故者への罰則
- SG競走の優勝戦におけるスタート事故者への罰則
特例で出場できる選手
- フライング休みが開催期間(前検日を含む)とかぶっていても、選考期間内における獲得賞金ランキングが21位以内の選手
グランプリレースの日程
競艇界の最高峰のレースであるグランプリは、毎年12月に開催されます。
ボートレース住之江で行われることが多いですが、平和島でも開催されます(2022年には大村、また過去には福岡や戸田で開催されたことも)。
12月の10~20日のどこかを初日に、以下のスケジュールで6日間行われます。
初日~2日目:トライアル1st
トライアル1stとして、獲得賞金ランキング7~18位の12名が2レースずつ走り、得点上位6名がトライアル2ndへと進みます。
3日目~5日目:トライアル2nd
トライアル2ndとして、獲得賞金ランキング1~6位の6名と、トライアル1stの上位6名を合わせた計12名の選手が3レースずつ走り、得点上位6名が最終日の優勝戦へと進みます。
6日目:優勝戦
トライアル2ndの上位6名で、12レース目に優勝戦を行います。
また、トライアル2ndの下位6名による順位決定戦も同日に行われます。
グランプリの着順別の賞金額
グランプリの優勝賞金は、なんと1億1,000万円!(2024年度)
この金額は、競輪グランプリの1億3,000万円に次ぐ高額です(ちなみに、1億円を超える大台の賞金額を設けたのは競艇が先で、ギネス認定されています)。
※下表は2024年度
着順 | 優勝戦 | 順位決定戦 |
---|---|---|
1着 | 1億1,000万円 | 1,900万円 |
2着 | 4,800万円 | 1,150万円 |
3着 | 3,400万円 | 840万円 |
4着 | 2,500万円 | 580万円 |
5着 | 2,300万円 | 470万円 |
6着 | 2,100万円 | 410万円 |
ちなみに、トライアル1st・トライアル2ndの賞金額は下表の通りです。
着順 | トライアル1st | トライアル2nd |
---|---|---|
1着 | 58万円 | 69万円 |
2着 | 45万円 | 55万円 |
3着 | 37万円 | 46万円 |
4着 | 29万円 | 39万円 |
5着 | 25万円 | 36万円 |
6着 | 22万円 | 34万円 |
過去のグランプリ優勝戦と結果まとめ
こちらでは、2015年(第30回)以降の、グランプリ優勝戦と結果について、一気にご紹介していきます!
※選手名から個別記事にリンクしています
2024年(第39回)
2024年(第39回)グランプリは、毒島誠選手が1号艇から見事な逃げを決め、悲願のグランプリ初制覇を達成しました。
※2024年(第39回)のグランプリについてはこちらの記事で特集しています。
2023年(第38回)
2023年(第38回)グランプリは、地元・大阪支部の「石野信用金庫」こと石野貴之選手が、1号艇から見事な逃げを決めました。2019年以来、自身2度目のグランプリ制覇を達成です!
トライアル2ndで2度の勝利を収め、グランプリ優勝戦のポールポジションをゲットしていた石野貴之選手。賞金ランキング4位から臨んだ本大会では、今年プロ野球で日本一になった阪神タイガース・岡田監督にあやかり、開会式で“優勝”を“アレ”と呼んで優勝宣言していました。
2023年のグランプリ優勝戦は、12月24日(日)12Rに開催され、以下のメンバーで争われました。
- 石野貴之選手(大阪支部)
- 平本真之選手(愛知支部)
- 峰竜太選手(佐賀支部)
- 磯部誠選手(愛知支部)
- 池田浩二選手(愛知支部)
- 茅原悠紀選手(岡山支部)
2号艇の平本選手がピット離れが悪く、唯一のダッシュ艇となりましたが、アクシデントがあり転覆失格。2着は3号艇・峰竜太選手、3着は4号艇・磯部誠選手で、3連単は1,160円(2番人気)でした。
2023年のグランプリは地元・大阪支部の石野選手が見事に「アレ」を達成、競艇界も野球界も、関西勢が席巻する結果となりました。
なお、優勝戦に至るまでのトライアル1st・トライアル2ndの経緯は、以下の通りでした。
2023年のトライアル1st
トライアル1stの2日間では、出場選手は1人当たり2回出走し、その結果で得点率を計算して、上位6名が2ndに進出します( 1着=14点、2着=12点、3着=11点、4着=9点、5着=8点、6着=7点)。
短期決戦であり、1着を1回でも取れば高確率で2ndに進めます。逆に、4着以下を取ってしまったらかなり厳しい戦いになります。
12/20(火)~12/21(水)に行われた2023年のグランプリのトライアル1stの結果は、以下の通りでした(数値は得点率、1日目・2日目の順位)。
- 中島孝平:13.00(2位→1位)
- 桐生順平:11.50(1位→4位)
- 濱野谷憲吾:11.50(1位→4位)
- 平本真之:10.50(4位→2位)
- 今垣光太郎:10.50(4位→2位)
- 片岡雅裕:9.50(2位→6位)
- 羽野直也:9.50(5位→3位)
- 毒島誠:9.50(3位→5位)
- 深谷知博:9.50(3位→5位)
- 菊地孝平:9.50(5位→3位)
- 土屋智則:7.00(6位→6位)
- 山口剛:4.50(転覆→1位)※減点5
黄色の6人が2ndに勝ち上がりました(※5選手が得点率9.50ですが、上位着順の差で、片岡選手がトライアル2ndに進出)。
2023年のトライアル2nd
そして3日目から始まったトライアル2ndですが・・・いきなり大波乱がありました。
2nd初日11Rで、賞金ランキング2位の1号艇・馬場貴也選手がターンマークに接触しなんと転覆。妨害失格で減点10を食らい、いきなりファイナル進出は絶望的となってしまいました。
加えて、馬場選手の転覆で、4号艇・中島孝平選手もよけきれずに転覆。中島選手は翌日、発熱のためレースを欠場して帰郷(そのレースは5艇で争われました)。
トライアル2ndに欠員が出た場合、1stで脱落した6人の得点上位が繰り上がるルールですが、シリーズ戦で予選を突破している選手は除かれるため、1st脱落組かつシリーズ予選敗退の菊地孝平選手が繰り上がることになりました。
※菊地選手にグランプリ優出の権利はなく、6号艇での出走(ただ、賞金額からみると、菊地選手にはプラスになる可能性)
結果、妨害失格で減点10の馬場選手、途中帰郷の中島選手、グランプリ優出の権利がない菊地選手を除いた10選手で争われた結果、優勝戦進出は以下の6名になりました。
※数値は得点率、1着=10点、2着=9点、3着=7点、4着=6点、5着=5点、6着=4点
- 石野貴之選手:9.00(3位→1位→1位)27点
- 平本真之選手:8.33(4位→2位→2位→3位→2位)25点 ※1stから
- 峰竜太選手:8.00(1位→6位→1位)24点
- 磯部誠選手:7.33(4位→1位→4位)22点
- 池田浩二選手:7.33(3位→2位→4位)22点
- 茅原悠紀選手:7.00(1位→3位→6位)21点
2022年(第37回)
2022年の12/13~18にボートレース大村で行われ、優勝者は白井英治選手でした。
2021年(第36回)
2021年の12/14~19にボートレース住之江で行われ、優勝者は瓜生正義選手でした。
2020年(第35回)
2020年の12/15~20にボートレース平和島で行われ、優勝者は峰竜太選手でした。
2019年(第34回)
2019年の12/17~22にボートレース住之江で行われ、優勝者は石野貴之選手でした。
2018年(第33回)
2018年の12/19~24にボートレース住之江で行われ、優勝者は峰竜太選手でした。
2017年(第32回)
2017年の12/19~24にボートレース住之江で行われ、優勝者は桐生順平選手でした。
2016年(第31回)
2016年の12/20~25にボートレース住之江で行われ、優勝者は瓜生正義選手でした。
2015年(第30回)
2015年の12/18~23にボートレース住之江で行われ、優勝者は山崎智也選手でした。
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